ものづくり補助金平成25年度建設業山形県

日本初!土壌汚染を「現場で」土壌改良する革新的サービスへの参入

佐藤建設株式会社

この事例のポイント

  • 汚染土壌を現場から掘削して処理場へ運ぶコストがかかり、さらに山砂などの新たな盛土を遠隔地から運ぶコストも加わって二重のコストが生じていた。
  • 当社は、油や化学薬品で汚染された土壌を現場で改良できるよう、自走式土壌改良機を設備として導入した。
  • 汚染された土を現場で改良して再利用できるようにし、汚染土の廃棄と遠隔地からの盛土運搬という二重のコストを減らすことを狙っている。

事業者のプロフィール

事業者名佐藤建設株式会社
所在地山形県 鶴岡市
業種総合工事業
従業員数20人
資本金2,500万円
設立1973年

事業の背景

平成12年から地盤改良や土質改良に携わり、土を改良してリサイクルする事業を手がけてきた。鶴岡市の下水道工事では、以前は工事で発生した土を全部廃棄処分し、砂丘砂や新たに山を削った土で埋めていた。ガソリンスタンドや化学薬品を使っていた工場を解体しても、跡地の土を全部改良しない限り買い手がつかない状況があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算汚染土壌を現場から掘削して処理場へ運ぶコストがかかり、さらに山砂などの新たな盛土を遠隔地から運ぶコストも加わって二重のコストが生じていた。
  • 新製品・新技術工場跡地では業種から使用薬品の特定はできるが、有効な中和液の種類や効果がまだ決まっておらず、決定的な実績がない。
  • その他土地の買い手をつけるため跡地の土を全部改良しなければならず、解体後の土地の有効利用が進みにくい。
  • その他砂丘砂の利用は地震時の液状化を招き、新たに山を削って埋めることは環境破壊につながっていた。

やったこと

当社は、油や化学薬品で汚染された土壌を現場で改良できるよう、自走式土壌改良機を設備として導入した。この改良機に、液体中和剤を噴霧する工程を加えて汚染土を改良する方式とした。これにより、汚染土壌の改良コストを大幅に削減することを目指した。現在は汚染土壌に有効な中和液の種類や効果を検査している最中である。

加工機自走式土壌改良機

新しい製品・サービス:汚染土壌を現場で改良する土壌改良サービス

事業の効果

汚染された土を現場で改良して再利用できるようにし、汚染土の廃棄と遠隔地からの盛土運搬という二重のコストを減らすことを狙っている。ガソリンスタンド跡地の油分を含んだ土については、ある程度改良できる実績があがっている。一方で工場跡地に対する有効な中和液の種類と効果は、まだ検査の途中で決定的な実績には至っていない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成12年から地盤改良・土質改良に携わってきた実績があり、土壌改良事業への展開は過去の取組と連続性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ガソリンスタンドや化学工場跡地の買い手がつかない問題に言及し、外部ニーズを示している。ただし競争優位性の数値的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    跡地の土を全部改良しないと買い手がつかない課題を挙げ、液体中和剤噴霧で改良コストを大幅削減するとしている。効果の数値は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    改良コストを大幅に削減すると述べるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員20名、設立昭和48年、資本金2,500万円の記載はあるが、補助事業の遂行体制については具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ガソリンスタンド跡地の油分含有土に改良実績があり、顧客ターゲットは示されている。ただし選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    有効な中和液の種類・効果の検査を実施中で、決定的な実績には至っていないと課題を挙げるが、スケジュールや解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    汚染土壌の液体中和剤による改良は一般に普及していない分野と読めるが、市場の普及度や認知度の数値は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    地震時の液状化や新たな山削りによる環境破壊を防ぎ、残土処理問題にも対応すると述べ、公的な意義が具体的に示されている。

  • 費用対効果2

    二重のコスト削減が生じていたと述べるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    自走式土壌改良機と液体中和剤噴霧という工程追加を示し、地域の下水道工事での再利用にも触れているが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    限りある土地の有効活用に寄与するとあるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    鶴岡市の下水道工事で改良土を再利用した地域実績があり、地域での活用は読み取れるが、雇用や地域成長の数値は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

汚染土壌を廃棄せず、新たに山を削ることもなくすことで環境負荷の低減に貢献していく。ガソリンスタンド跡地や化学工場跡地などの土壌改良コストを大幅に引き下げる革新的サービスへ参入し、残土処理の問題にも対応していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。