ものづくり補助金平成25年度製造業山形県

順送プレス金型・精密プレス金型の短納期・低コスト化を目指した生産体制の構築

株式会社ザオウ製作所

この事例のポイント

  • 金型の製作を量的に自社で対応しきれず、一部を協力会社に外注していた。
  • ワイヤーカット放電加工機を導入し、金型の素材を精密かつ迅速に切断できるようにした。
  • ワイヤーカット放電加工機の導入と加工データベースの運用により、金型製作を100%社内で行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ザオウ製作所
所在地山形県 上山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数85人
資本金4,500万円
設立1965年

事業の背景

当社は金型の設計・製作を行い、その金型による部品加工・プレス加工を主力としている。金型は自社で製作していたが、量的に対応しきれない分は従来からの協力会社に依頼していた。リーマンショック後に協力会社が減少し、社内での供給量を増やす必要が生じた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金型の製作を量的に自社で対応しきれず、一部を協力会社に外注していた。
  • コスト・採算リーマンショック後に協力会社の数が減少し、コストや品質の面から社内での供給量を増やさざるをえなくなった。
  • 生産能力既存の設備機械だけでは対応が追いつかなくなっていた。

やったこと

ワイヤーカット放電加工機を導入し、金型の素材を精密かつ迅速に切断できるようにした。複写機や自動車部品などの小型化、高精度化、多品種化に対応するため、プレス金型の生産、リードタイム短縮、コスト削減を図った。加工データベースを蓄積・運用する生産体制を構築した。

加工機ワイヤーカット放電加工機

事業の効果

ワイヤーカット放電加工機の導入と加工データベースの運用により、金型製作を100%社内で行えるようになった。これにより短納期化と低コスト化が実現し、利益率も向上した。協力会社によって生じていた品質のばらつきもなくなり、設計から部品加工、納品出荷までを一貫して管理できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    リーマンショック後の協力会社減少と外注依存からの転換という過去の経緯を述べ、金型製作の内製化を今後の柱に位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    最大250トンのプレス能力や金型製作の強みは書かれているが、市場動向や競合に対する優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    短納期・低コスト化、100%内製化、利益率向上という課題解決の内容と、300トンサーボプレス機導入による受注拡大の計画が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    利益率が上がったとあるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値の記載はなく、実現可能性を判断できない。

  • 事業を進める体制3

    従業員85名、金型設計製作からの一貫生産体制が書かれているが、補助事業を遂行する担当体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小型化・高精度化・多品種対応という顧客ニーズへの対応は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    次の段階として300トンサーボプレス機導入と金型技術向上を挙げているが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    複写機や自動車部品の高精度化に対応するとあるが、市場での普及度や高付加価値化の水準を示す記述はわずかである。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する理由となる波及効果や雇用創出の記述はほぼなく、地域経済への言及も限定的である。

  • 費用対効果2

    投資額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字は書かれておらず、利益率向上のみがうかがえる。

  • イノベーションへの貢献3

    加工データベースの蓄積・運用による生産体制の構築が書かれ、デジタル活用の方向性はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    上山市での立地は示されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及はわずかである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客の要望に応える金型製作はワイヤーカット放電加工機の導入で実現した。今後はもう一つの柱であるプレス加工を充実させるため、最新の300トンサーボプレス機を導入する。新たな部品加工を可能にする金型技術の向上と精度改善にも取り組み、これまで受注に至らなかった部品の受注獲得を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。