ものづくり補助金平成25年度製造業福島県

学校給食製造過程における異物混入等防止を目的とした設備導入

船橋屋製菓株式会社 黒木工場

成果従来設備の必要人員 3名→1名

この事例のポイント

  • 従来の製パン機械は生地に接触する部分が鉄製のため、鉄錆やディバイダー油、チェーンの油などの異物が生地に混入することがまれにあった。
  • パン生地に接触する部分がアルミ及びステンレス製で、分割機からモルダーまでが一体化した製パン機械を導入した。
  • 従来設備の必要人員 3名→1名。生地への異物混入やウイルス付着の心配が解消され、食品安全性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名船橋屋製菓株式会社 黒木工場
所在地福島県 相馬市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,測定計測
設立1888年

事業の背景

創業は明治21年で、色とりどりの進物用和洋菓子、相馬妙見あられ、せんべいなど菓子類全般の製造・販売を行っている。弁当の仕出しや学校給食委託加工も行っており、特に学校給食業務は幅広く、相馬市、相馬郡新地町、南相馬市鹿島区の幼稚園から中学校、養護学校等全般にわたって米食とパン食の両方を請け負っている。黒木工場では相馬市・新地町・南相馬市鹿島区の公立小中学校児童数約5,500名の学校給食用パン並びに米飯の委託加工を受託しており、福島県の給食用パンの品質レベルは非常に高く、自社の食パンが全国一位に輝いたこともある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来の製パン機械は生地に接触する部分が鉄製のため、鉄錆やディバイダー油、チェーンの油などの異物が生地に混入することがまれにあった。
  • 人手・技能異物混入を防ぐための検査は人による目視で行っており、時間がかかるうえ、検査中に生地へノロウイルス等のウイルスが付着する可能性も高く、二重三重の課題が生じていた。
  • 品質・精度従来の成形機は生地に強い圧力をかけて押し出し切断し、円錐の上で転がして球形にするため、生地が潰れ擦れて傷がついていた。

やったこと

パン生地に接触する部分がアルミ及びステンレス製で、分割機からモルダーまでが一体化した製パン機械を導入した。これにより鉄錆や油などの異物が生地に触れる心配がなくなった。あわせて、測定計測・バイオ技術が活用された新たな機材を導入し、原材料の特性を正確に生かした高度な発酵管理と、製品の見た目、体積、重量、風味、香りの安定化を図る体制とした。この機材は生地をシート状に成型して切断する方式で、生地への傷みや負荷が極めて少ないことが最大の特徴である。機械に生地が粘りつくことも少ない。

加工機分割機からモルダーまで一体化した製パン機械(生地接触部はアルミ及びステンレス製)
検査測定測定計測・バイオ技術を活用した計量・発酵管理機材

事業の効果

  • 従来設備の必要人員 3名→1名

生地への異物混入やウイルス付着の心配が解消され、食品安全性が向上した。生地へのダメージが減り、柔らかくふんわりとしたパンに仕上がるなど品質も向上した。必要人員は3名から1名に減り、これまでの検査目視要員を他部門へ配置できたことで、新製品開発に力を注げるようになった。その結果、製造コストの低減が図られ、他社との差別化と競争力強化につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    学校給食用パン・米飯の委託加工を長年手がけ、本事例も給食製造の異物混入防止が目的と読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    福島県の給食用パンの品質レベルが高く、全国一位の実績があると書かれ強みはうかがえるが、市場動向との関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    目視検査の時間がかかりウイルス付着の危険があるという課題を明示し、設備導入で異物混入防止と検査工程の効率化に対応している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    必要人員が3名から1名に削減、検査目視要員を他部門へ配置と数字で示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    事業の実施体制や人材の確保状況については、事例の中で具体的に記述されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    学校給食用パンの安全性と品質向上が顧客ニーズとして示され、選ばれる理由も一部読めるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入後の活動計画として新メニュー開発と新規顧客開拓による販路拡大が書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    米粉パンやフランスパンの製造可能性が広がると書かれ、高付加価値化の方向は読めるが、分野の普及度との比較は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    学校給食の子どもの食の安全提供という公共性はうかがえるが、経済波及や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果3

    検査工程要員の削減と製造コストの低減が挙げられ費用対効果は読めるが、補助金額や具体的な金額の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    測定計測・バイオ技術を活用した機材導入とあるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    相馬市・新地町・南相馬市の公立小中学校の給食用パンを受託し地域に根ざしているが、地域経済成長への牽引は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新メニューの開発と新規顧客の開拓により販路を拡大する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。