ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

多品種のタインを短納期・低価格化で提供する製品の試作開発

株式会社石﨑製作所

成果タインの内径 6ミリ→4ミリ

この事例のポイント

  • 従来の一体構造では機械取り付け部と本体部の幅が異なるため材料のロスが多かった。
  • タインの本体部と取り付け部を分けて製造し、受注に合わせて組み合わせる方法を考案した。
  • タインの内径 6ミリ→4ミリ。取り付け部と本体部をサイズごとにあらかじめ作り、受注に合わせて組み合わせることで、多品種、短納期、低価格を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社石﨑製作所
所在地茨城県 茨城町
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数14人
資本金1,000万円

事業の背景

同社は自動車部品やコネクターなどの板金、切削加工を下請けで行っていた。約5年前にゴルフ場のメンテナンス機械用タインの製造依頼を受け、ゴルフ場の芝草管理用品事業に参入した。従来タインは内径6ミリのものが主流だったが、4ミリ、5ミリのものがあれば画期的だという現場の声があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来の一体構造では機械取り付け部と本体部の幅が異なるため材料のロスが多かった。
  • コスト・採算大手メーカーのように在庫をそろえておくことは難しく、受注してからの製造では10日ほどかかっていた。
  • 納期・工程多品種で短納期、低価格を備えたタインを提供できる新たな製造方法の確立が必要だった。

やったこと

タインの本体部と取り付け部を分けて製造し、受注に合わせて組み合わせる方法を考案した。試作・開発のため新規設備としてNC旋盤を導入した。ネジ接合とカシメ接合の2種類を試作し、流通品と比較する強度実験を行った。社内試験の後、ゴルフ場の実機に取り付けて試験し、ネジ接合は破損割合が多かったためカシメ接合を採用した。内径5ミリと4ミリの極細タインを作り、20ホールの手入れに耐えられるようにした。パイプ材をカットして作る低コストタイプもそろえた。

加工機NC旋盤

新しい製品・サービス:組み合わせ式の極細タイン(内径5ミリ・4ミリ)

事業の効果

  • タインの内径 6ミリ→4ミリ
  • 受注してからの製造では10日ほどかかっていたが、組み合わせ方式で短納期化した。

取り付け部と本体部をサイズごとにあらかじめ作り、受注に合わせて組み合わせることで、多品種、短納期、低価格を実現した。在庫管理の問題も解決した。痕が目立たない極細タインを製造できるようになった。低コストタイプも含め、幅広いニーズに応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    5年ほど前からゴルフ場の芝草管理用品事業に参入し、タインの製造依頼を起点に取り組んだと書かれており、事業の経緯は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手メーカーが実用化できなかった極細タインを、ゴルフ場のグリーンキーパーの声を反映して製品化したと書かれ、強み・外部ニーズの対応が具体的。

  • 課題の認識と解決4

    受注後の製造で10日ほどかかる課題を、本体と取り付け部分の分割製造で短納期・低価格化すると明示され、課題と解決策が対応している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製造期間の短縮や材料ロス削減は示唆されるが、付加価値額や賃上げに関する数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社内試験やゴルフ場での実機試験を行い、NC旋盤を新規導入したと書かれているが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    内径5ミリ・4ミリの極細タインや低コストタイプを用意し、ゴルフ場の予算差やニーズに応える点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ネジ接合とカシメ接合の強度実験や実機試験を経てカシメを採用した過程が書かれ、今後は十字タインへの展開も示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来主流の内径6ミリより細い4・5ミリの極細タインを製品化し、痕が目立たない高付加価値化を図っている点が書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    ゴルフ場の芝管理という地域・業界内の取組は読めるが、雇用創出や波及効果の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果2

    材料ロスの削減や在庫問題の解決は書かれているが、補助金額に対する費用対効果を示す数字はない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    茨城県の企業としてゴルフ場の芝管理用品を製造している点は読み取れるが、地域特性を活かした成長効果の具体的記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

組み合わせ式のタインは現在ムクタインのみだが、今後は十字タインにも取り入れて新たな受注を獲得したい考えだ。バンカーのメンテナンス用品も扱っており、現場の要望を聞いて新規開拓を目指す。

事業者の声

金もうけではなく、相手のことを考えた良い品を提供すれば、自ずと売り上げは上がる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。