ものづくり補助金平成27年度製造業佐賀県

複合加工機導入による納期対応力及び生産性向上の実現

有限会社三崎製作所

成果加工に使う機械の台数 2台→1台

この事例のポイント

  • 多品種小ロット・短納期の注文が増えているが、現有設備では納期管理が難しくなっていた。
  • 2016年7月末に複合加工機(最新モデルのNTX 1000 2nd Generation)を発注し、同年12月中旬に機械の搬入、設置、試運転を実施した。
  • 加工に使う機械の台数 2台→1台。これまで旋盤・フライスの2台で加工していた製品を複合加工機1台で加工できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社三崎製作所
所在地佐賀県 佐賀市
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数18人
資本金600万円
設立1971年

事業の背景

当社は昔ながらの会社で、大量生産向けの設備が中心である。電気機械器具・産業用ポンプ部品及び一般産業用部品の製造を手掛けている。時代の変化とともに多品種小ロット・必要な分だけ発注する少数の注文が増え、それへの対応が必要不可欠になってきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程多品種小ロット・短納期の注文が増えているが、現有設備では納期管理が難しくなっていた。
  • 集客・繁閑納期遅れによって受注をさらに減らしてしまう状態になっていた。
  • 生産能力もともと大量生産向けの設備が中心で、多品種小ロットの注文に対応しにくかった。

やったこと

2016年7月末に複合加工機(最新モデルのNTX 1000 2nd Generation)を発注し、同年12月中旬に機械の搬入、設置、試運転を実施した。操作説明・指導と試削も行った。この複合加工機は、ターニングセンタとマシニングセンタを融合させた機械で、航空機、医療機器、自動車、金型、精密機器など形状が複雑なワークを高い精度で効率よく加工できる。加工の実施・検証では、ポンプメーカーへの納入品の1つを例に、Q(品質)、C(コスト・価格)、D(納期)の3つのポイントについて検証を行った。

加工機複合加工機(NTX 1000 2nd Generation)

事業の効果

  • 加工に使う機械の台数 2台→1台

これまで旋盤・フライスの2台で加工していた製品を複合加工機1台で加工できるようになった。加工ごとの再計測が不要になり寸法のばらつきが解消し、計測の手間が省けてコストの抑制にもつながった。他製品の影響を考えず機械1台の負荷だけを見ればよいため短納期対応も可能になった。最新モデルで加工速度が上がり加工時間とプログラム作成の段取り時間も短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    大量生産向け設備が中心だった会社が多品種小ロットへ対応する経緯は述べられているが、過去の取組との一貫性や位置付けの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多品種小ロット・短納期の注文増加という外部環境と設備の制約は書かれているが、競争優位としての強みの説明は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    納期遅れによる受注減という課題を認識し、複合加工機で工程集約し納期対応を改善する具体的な解決策が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    増収増益を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、わずかにうかがえるのみ。

  • 事業を進める体制2

    導入機の操作を新たに覚える必要があるという課題は書かれているが、人材や事務処理体制の確保については記述がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    航空機・医療機器など対象分野と、QCDの3点で検証した効果が示され、ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋4

    2016年7月発注、同年12月の搬入・試運転・操作指導と、ポンプメーカー部品での加工検証という遂行方法と時期が具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    複雑形状ワークの加工に対応する機械とあるが、同分野での高価格化や普及度の低さは示されておらず、わずかにうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    取引先やエンドユーザーの利益への貢献、東京オリンピックまでのインフラ整備によるポンプ需要増への言及がある。

  • 費用対効果3

    旋盤・フライス2台が1台になり、計測時間や段取り時間の短縮によるコスト抑制が書かれているが、数値による費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新モデルの複合加工機とプログラム作成の補助機能の活用はあるが、地域やサプライチェーンへの波及は示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    産業用ポンプのニーズ増加を見込む記述はあるが、日本経済の構造転換に資する進出としての位置付けは読み取れない。

  • 地域経済への波及1

    佐賀市内の所在地は書かれているが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用・地域経済への効果は読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

複雑な製品の加工も可能になり、これまで断っていた製品や時間がかかっていた製品も加工できるようになる。納期遅れも改善できることで既存先からの受注増が期待される。東京オリンピックまでのインフラ整備で産業用ポンプのニーズが高まると予想され、増収増益を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。