ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

ラッピング技術(表面加工)を利用した切削工具再研磨の試作開発

株式会社宮本製作所

成果Ra平均粗さ 1.6μm→0.2μm

この事例のポイント

  • 通常の再研磨では工具表面に切削痕が生じ、切削性能に影響が出る。
  • 最新のエアロラップ加工機を導入した。
  • Ra平均粗さ 1.6μm→0.2μm。エアロラップ加工により工具の耐久性は4〜5倍になり、再研磨の作業時間は1/4に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社宮本製作所
所在地茨城県 日立市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数51人
資本金1,200万円

事業の背景

同社は自動車エンジンなど高精度な金属切削加工と油圧ポンプの加工・組立を行い、50年以上の歴史を持つ。複雑形状部品や多品種少量生産に対応してきた。切削工具は従来消耗品と考えられ、切れ味が落ちたり刃先が欠けたりすると廃棄されることが多かった。そこで社外向けに切削工具の再研磨を提供する再研磨部門を平成21年に設立した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度通常の再研磨では工具表面に切削痕が生じ、切削性能に影響が出る。
  • 人手・技能手研磨仕上げは熟練工のノウハウに頼っており、刃先形状が複雑なため対応に手間がかかっていた。
  • コスト・採算手研磨では刃先形状の複雑さからコストが増え、表面性状にバラつきが生じることもあった。

やったこと

最新のエアロラップ加工機を導入した。エアロラップは、ダイヤモンド粒子を含む研磨材を刃物の表面に吹き付けて研磨する方式である。従来の手作業に比べ、耐久性は4〜5倍、作業時間は1/4に短縮された。試作品の摩耗状況は、新たに導入した穴あけやネジ切りを行うタッピングセンターで穴加工できる数を比較して評価した。刃具の交換頻度や切削性能は新品と比べて遜色ないという結果が得られた。顕微鏡も導入して目視で比較し、加工後は表面の粗さが少なく滑らかになったことを確認した。茨城県工業技術センターでの評価では、Ra平均粗さが1.6から0.2に改善した。

新しい製品・サービス:ラッピング技術(エアロラップ加工)を利用した切削工具の再研磨サービス

事業の効果

  • Ra平均粗さ 1.6μm→0.2μm
  • 再研磨の作業時間 100%→25%
  • 顕微鏡での確認時間 100%→50%

エアロラップ加工により工具の耐久性は4〜5倍になり、再研磨の作業時間は1/4に短縮された。表面の粗さも改善し、新品と遜色ない切削性能と工具寿命を目指す目標はほぼ達成された。工具の種類によってはコーティング処理と組み合わせ、新品以上の寿命を持たせることもできた。現在は全ての工具にエアロラップ加工を行っており、性能と時間の両面で効果が出ている。

今後の展望

ホームページ「再研磨.com」を通じて日本各地から相談を受け、新規ユーザーの開発につながっている。今後はプラスチックや樹脂など金属以外の素材にも対応できるようにし、市場の拡大を目指す。

事業者の声

「少しでも効率よい、作業のしやすい、そして長く使える部品を作るため、改善を繰り返しています」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。