ものづくり補助金平成25年度製造業茨城県

患者に安心感を与え、安価且つ質感の高い予防診療ユニットの試作開発

日本アイ・エス・ケイ株式会社

この事例のポイント

  • 治療から予防へと移る歯科業界の動きに合わせ、患者が安心できる高級感のある予防診療ユニットが求められていた。
  • 3Dプリンタと3DCADを購入し、3DCADで設計して設計品質の向上、手戻り回数の削減、時間短縮、コスト削減を図った。
  • 完成したユニットは「エリカ Model T」として商品化され、すでに歯科医院で導入されている。

事業者のプロフィール

事業者名日本アイ・エス・ケイ株式会社
所在地茨城県 つくば市
業種業務用機械器具製造業
技術分野立体造形
従業員数300人
資本金10.908億円

事業の背景

日本アイ・エス・ケイのデンタル事業部は、歯科医療の診療ユニットや訪問診療用ユニットを扱っている。一般的な歯科医院では、治療を受けるまで虫歯になってから通う流れが主だったが、最近は痛くなる前に予防しようという動きに変わってきている。グループ会社に国内で唯一の歯科衛生士学校があり、患者・歯科医・衛生士へのリサーチを行った。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術治療から予防へと移る歯科業界の動きに合わせ、患者が安心できる高級感のある予防診療ユニットが求められていた。
  • 人手・技能一般的な歯科医院のユニットは治療器具が並び、見ただけで痛い治療を想像させ、患者の治療への恐怖感が予防への通院の妨げになっていた。
  • 新製品・新技術従来の設計・試作は手作業中心で、設計品質の向上や手戻りの削減、時間短縮、コスト削減が課題だった。

やったこと

3Dプリンタと3DCADを購入し、3DCADで設計して設計品質の向上、手戻り回数の削減、時間短縮、コスト削減を図った。設計図を3Dプリンタでミニチュアモデルとして具現化し、図面では分からない動きやフォルムを事前に確認した。治療器具を収納したカートテーブルは、患者が横になったときに扉を開き治療後に閉める構造とし、患者からは器具が見えないようにした。操作性の良いパネルスイッチで器具をワンタッチに近い形で出し入れでき、カートの扉は診療時に邪魔にならないようスライド式にした。チェアーには低反発シートを採用し、右側のアームレストを可動式にして乗り降りしやすくした。チェアーは回転でき、ケア処置、うがい、説明など目的に合わせて自然な体勢で診察を受けられる。天板には人工大理石を採用し、全体を濃いブラウン基調として高級感を出した。

新しい製品・サービス:予防診療ユニット「エリカ Model T」

事業の効果

完成したユニットは「エリカ Model T」として商品化され、すでに歯科医院で導入されている。導入した歯科医院からは満足の声が上がっており、治療を受けた患者がおしゃれをして次の通院に来たというエピソードもある。3DCADと3Dプリンタの導入により、設計から試作までの効率が飛躍的に上がり、他事業でも積極的な利用が見込まれる。

今後の展望

予防歯科ユニットの考え方を一般歯科用ユニットにも反映させ、歯科医院のイメージを変えていきたいとしている。高級感を求める人と治療重視の人に二極化していく時代に、両方を取り込めるかが大きなビジネスにつながると考えている。

事業者の声

いろいろな業種・業界で自社ブランドの商品を製造・販売しているが、共通するのは、お客様のニーズをいかに汲み取り、開発型の企業として、従来の商品で満足することなく、商品開発が最重要課題として、その繰り返しの努力が大切であると考えている

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。