ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)茨城県

顧客ニーズ毎にカスタマイズ可能な工場用洗浄剤の開発・提供サービスの展開

常北運輸株式会社

成果コストも3分の1ほどに減り

この事例のポイント

  • 工場内の各種汚れに対応する市販の洗浄剤では汚れが落ちず、顧客から現場用途に適した洗浄剤の調合と供給を求められていた。
  • 試作用の洗浄剤調合実験用機械として攪拌機付きタンクを導入し、調合に必要な薬品などの原材料を購入して洗浄剤の開発に本格的に取り組んだ。
  • コストも3分の1ほどに減り。産業容器の洗浄リユースを取り入れたことで新容器購入コストが削減され、価格競争力が高まることが見込まれている。

事業者のプロフィール

事業者名常北運輸株式会社
所在地茨城県 北茨城市
業種その他の事業サービス業
従業員数80人
資本金5,000万円

事業の背景

同社は運送業をはじめ、産業容器の洗浄リユース事業や床クリーニング事業など多岐にわたる事業を展開している。機械加工・金属加工製造業の多くから、市販の洗浄剤では工場内の各種汚れが落ちないとの相談を受けていた。既製品では満足が得られず、大手では難しい企業ごとの細やかなニーズへの対応が、地域の運送会社だからこそできる強みとされている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術工場内の各種汚れに対応する市販の洗浄剤では汚れが落ちず、顧客から現場用途に適した洗浄剤の調合と供給を求められていた。
  • 人手・技能現場用途に最適な洗浄剤の原料調合は専門性が高く、顧客自身が行うことは難しかった。

やったこと

試作用の洗浄剤調合実験用機械として攪拌機付きタンクを導入し、調合に必要な薬品などの原材料を購入して洗浄剤の開発に本格的に取り組んだ。まず顧客面談でニーズと洗浄上の問題点を洗い出し、洗浄を希望する品やサンプルごとに調合実験と洗浄実験を行い、必要に応じて顧客訪問先で実験を行った。実験効果を確認して顧客の承認を得た後に商品化して供給した。顧客ごとの処方箋を作成してデータを蓄積し、要求に達しない場合は調合実験を繰り返した。汚れを中性で落とせるか、重篤な油汚れのためアルカリが必要かを見極め、効果の高いもの同士を組み合わせて調合のバランスを取った。産業容器洗浄リユース機能を利用して新容器購入コストを削減した。

加工機攪拌機付きタンク(試作用洗浄剤調合実験用機械)
加工機基本洗浄剤調合設備

新しい製品・サービス:顧客ニーズ毎にカスタマイズ可能な工場用洗浄剤「プライムM」「ブライアクリーン」

事業の効果

  • コストも3分の1ほどに減り

産業容器の洗浄リユースを取り入れたことで新容器購入コストが削減され、価格競争力が高まることが見込まれている。コストは約3分の1に減り、低価格で高品質の商品を提供できるようになった。また産業廃棄物の発生抑制により自然環境負荷の低減にもつながっている。顧客ニーズに応じた洗浄剤を供給できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の産業容器洗浄リユースや床クリーニングで洗浄剤を開発してきた経験があると書かれ、事業の延長線上にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手では難しい企業ごとの細やかなニーズへの対応が強みと書かれているが、市場規模などの外部環境の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    市販洗浄剤では工場内の汚れが落ちないという課題を認識し、顧客ごとの調合で洗浄剤を供給する計画が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    コストが3分の1ほどに減ったという結果はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    洗浄事業部18人、従業員80人、洗浄剤開発の経験が書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客面談や洗浄実験で汚れごとに調合し、顧客の承認を得て供給する流れと、企業からの要望が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    顧客面談、調合実験、顧客訪問での洗浄実験、処方箋の蓄積という手順は書かれているが、中長期のスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    既製品では満足が得られない顧客ごとの用途別洗浄剤を、原料調合からカスタマイズして提供する点が書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    産業廃棄物の発生抑制による自然環境負荷低減にもつながると書かれているが、国が補助する積極的理由は薄い。

  • 費用対効果4

    容器の洗浄リユースで洗浄剤製造コストが3分の1ほどに減ったと数字で書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    容器洗浄リユースという新サービスへの取組はあるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    北茨城市の地域企業として、町の運送屋の強みを活かす取組が書かれているが、地域経済への波及の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5種類の製品を10社に卸しており、今後は販売先を一歩ずつ広げていく。グラビア印刷企業には定期的に洗浄剤を納品しつつ共同研究を行い、将来的には大手企業への納品を視野に入れている。外食産業チェーンへも継続納品しており、将来は自社で自然由来の効果的な商品を作る考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

長崎県サービス業(他に分類されないもの)平成25年度

大量廃棄される食品廃棄物、規格外農産物の酵素処理による豚用液状飼料化技術の開発

飼料専門家、養豚農家、排出事業者からなる「長崎県食品リサイクルループ高効率システム構築検討会」を発足し、調理くずと野菜くずを組み合わせて栄…

効果:現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。