ものづくり補助金平成25年度製造業栃木県

生産工程のデータ一元管理によるトレーサビリティーを確立し、安心・安全な米菓を国内および世界に発信する計画

丸彦製菓株式会社

成果1日当たりの生産数 52パレット/日→102パレット/日

この事例のポイント

  • 小袋詰め工程の後は人手作業で、生産性のネックになっている。
  • 賞味期限印字のリスクを回避するため、カメラで印字を撮影して印字を解析・照合し、高い確率で認識するシステムを導入した。
  • 1日当たりの生産数 52パレット/日→102パレット/日。生産性は1日当たりの生産数が約2倍(52Pから102P)になり、1人当たりでは約3倍(3.7Pから11.3P)に向上し…

事業者のプロフィール

事業者名丸彦製菓株式会社
所在地栃木県
業種食料品製造業
技術分野情報処理

事業の背景

当社は米菓製造として50年以上の歴史を持つ。主たる市場の全国の市場規模は約2,400億円/年で、亀田製菓を筆頭に新潟県勢が上位を占め、大手10社で約2/3の市場を確保して寡占化が進んでいる。当社の売上高は46億円で栃木県ではトップ、全国では11位である。近年は低価格化の流れで多くの大企業が中国生産に移行したが、当社は日本米の風味や食感にこだわり、独自の設備開発や工夫により製造品種を200品以上そろえて差別化を図ってきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能小袋詰め工程の後は人手作業で、生産性のネックになっている。
  • その他材料投入量との比較で材料ロスや不良率は計算できるが、情報を処理化できていない。
  • 人手・技能大袋詰め前の小袋の整列(4列7個を袋に並べて合計28袋)が手作業である。
  • 人手・技能大袋詰めは熟練を要するうえに、数量・時間・履歴管理が手作業で、人員の代替が利きにくい。
  • 品質・精度商品表示の印刷は重要な情報を含み、特に賞味期限表示の不良は返品対象となって全品回収になるリスクがある。

やったこと

賞味期限印字のリスクを回避するため、カメラで印字を撮影して印字を解析・照合し、高い確率で認識するシステムを導入した。大袋包装機と印字検査装置を設備したことで、正確な印字、生産数の電子データ化、生産時期の詳細な履歴保存が可能になった。小袋整列については、手詰めのボリューム感を再現するため小袋3個取りで刺し身状に置くロボットアーム先端を検討したが、重ねる段数が増えて後工程に支障が出たため、専用PSトレーをトレーメーカーと共同開発で試作設計した。小袋を3列3個×3段に最後の1袋を乗せる合計28小袋の配置で専用トレーに整列させるロボットを導入し、専用トレーに合わせて大袋包装機の仕様も変更した。印字検査装置はOK・NG判定を行い、NG判定の画像を記録して品質管理PC等に保存できるようにした。

検査測定印字検査装置
加工機大袋包装機
ロボット小袋整列ロボット
その他専用PSトレー

事業の効果

  • 1日当たりの生産数 52パレット/日→102パレット/日
  • 1人当たりの生産数 3.7パレット/人→11.3パレット/人
  • 1日の作業人員 14人/日→9人/日

生産性は1日当たりの生産数が約2倍(52Pから102P)になり、1人当たりでは約3倍(3.7Pから11.3P)に向上した。作業人員も1日14人から9人に減った。印字検査装置によって印字内容と生産数、生産時期の履歴が電子データで残るようになり、不良品や印字不良の発生を防ぐ体制が整った。問い合わせ対応の際には発生時期を迅速に特定して検証できるようになり、トレーサビリティーの確立につながった。

今後の展望

本事業をきっかけに、ネット・通販事業と海外事業を5年間で増加させる考えである。ネット・通信販売では、ブランドの通販体制を伸ばし、原価を低減した分の一部を還元して顧客負担を軽減することで、さらに伸びる余地が大きいと考えている。海外は、サウジアラビア市場と同様に東南アジアでも受け入れられる可能性が高いとみており、本事業終了後(おおむね3年後)に展開を考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。