ものづくり補助金平成25年度製造業栃木県

超小型加工機と高能率加工を組み合わせた高効率・高精度金型製作方法の確立

有限会社コーチ精機

成果加工能力 1倍→1.5倍

この事例のポイント

  • 受注型数が増え、既存のマシニングセンタの加工能力が不足していた。
  • 高精度・高効率なマシニングセンタと、高能率な加工データを効率よく作成する環境を構築するため、最新のCAMソフトウェアを導入した。
  • 加工能力 1倍→1.5倍。小型マシニングセンタの増設により3台体制となり、加工能力が1.5倍に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社コーチ精機
所在地栃木県 栃木県下都賀郡壬生町
業種生産用機械器具製造業
従業員数6人
資本金300万円
設立1992年

事業の背景

当社はプラモデルや玩具をはじめ、事務機器、文房具、AV機器、自動車部品など幅広い分野でプラスチック金型の設計・製作を行っている。中でもホビー分野で長い実績があり、製品の設計から依頼を受けるケースが増えている。設計込みで受注できる下請けの金型メーカーは数少なく、金型製作のみの受注に比べて収益性が高い。一方、受注競争力はあるものの既存設備の加工能力が不足していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注型数が増え、既存のマシニングセンタの加工能力が不足していた。
  • 納期・工程取引先が求める短納期への対応が難しくなっていた。
  • 生産能力マシニングセンタを動かす加工データの作成効率と品質の向上が課題だった。
  • コスト・採算仕上がりを求めると加工時間が長く、効率を重視すると仕上がりが悪くなるという問題があった。

やったこと

高精度・高効率なマシニングセンタと、高能率な加工データを効率よく作成する環境を構築するため、最新のCAMソフトウェアを導入した。既存のマシニングセンタは大型機1台と中型機1台の2台だったが、工場スペースの制約から更新ではなく小型機を1台増設し3台体制とした。CAMソフトウェアは、これまで非効率になりがちだった部分を補うアルゴリズムを用いることで、仕上がりと効率を両立した加工データを作成できるようになった。

加工機マシニングセンタ(小型機)
ソフトCAMソフトウェア

事業の効果

  • 加工能力 1倍→1.5倍
  • 受注量を約25%増やすことができた。

小型マシニングセンタの増設により3台体制となり、加工能力が1.5倍に向上した。CAMソフトウェアの導入により、高精度かつ高効率な加工データを効率よく作成できるようになり、金型製作の効率が上がった。その結果、受注量が約25%増加し、受注の拡大につながった。また、小規模メーカーやインディーズメーカーからの小ロット金型製作の依頼にも対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    プラスチック金型の設計・製作で長い実績があり、設計込みで受注する事業に結びついていると書かれているが、経営戦略上の位置づけまでは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    設計内容に金型メーカーの専門性を活かせることが取引先から評価され、金型製作のみの受注より収益性が高いと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    加工能力不足と加工データ作成の効率・品質という課題を明示し、加工機増設とCAMソフト導入で解決を図ったと読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工能力1.5倍、受注量約25%増という数値目標と実績が示されており、実現可能性の根拠も読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    社長がCAMで加工データを作成する姿は見えるが、人材や事務処理体制を十分に確保しているかは書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一人メーカーやインディーズメーカーの需要増、設計から提案できる強みなど、顧客ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    小型機の追加導入や工場スペース確保など将来計画の一端はあるが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ホビー分野で長い実績があり、設計込みの受注で収益性を高めているが、市場の普及度や高付加価値化の水準については具体的記述が薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域雇用や波及効果への言及はほぼなく、国が補助する積極的理由はうかがえるにとどまる。

  • 費用対効果3

    受注量約25%増という効果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新CAMソフトを導入して加工データ作成を効率化したとあるが、サプライチェーンへの貢献や先端デジタル活用の広がりは薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    プラモデルや玩具の分野から小規模メーカー向けへ広げる方向がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    栃木県壬生町の工場を拠点とするが、地域の特性を活かした経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

メインの取引先であるホビー業界への営業強化に加え、小規模メーカーへの対応にも力を入れていく。将来マシニングセンタをもう1台増やす場合も、小型機であれば追加導入できる工場スペースを確保している。

事業者の声

取引先が思い描くイメージを形に。金型製作でものづくりに貢献

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。