ものづくり補助金平成25年度製造業群馬県

使用して足が鍛えられる機能性インソールの量産試作開発

株式会社BMZ

成果1足あたりの製造所要時間 20分→2分

この事例のポイント

  • 手づくりで製造しており、より多くの顧客へ商品を供給するための生産能力が不足していた。
  • クリッカー、カーボン熱整形機、熱プレス機、コンプレッサー、金型などの機械設備を新規導入した。
  • 1足あたりの製造所要時間 20分→2分。1足あたりの製造所要時間が従来の20分から2分に短縮され目標を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社BMZ
所在地群馬県 利根郡みなかみ町
業種その他の製造業
従業員数28人
資本金9,840万円
設立2001年

事業の背景

当社は機能性インソールの市場で、足本来の運動機能を阻害せず重心移動を補助する商品を展開してきた。特許取得済みの技術を活用した新製品CCLPインソールは、従来品のキュボイドと比較しても安定性と運動性を高い次元で実現している。手作りの試作品はスポーツ選手や障害者の使用により評価を得ており、2014年のソチ五輪では日本人選手の合計8個のメダルのうち4個をCCLPインソール使用者が獲得した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手づくりで製造しており、より多くの顧客へ商品を供給するための生産能力が不足していた。
  • 品質・精度量産に向けて、生産性・品質確保・コスト低減を実現する必要があった。
  • 人手・技能ハンドメイドの製造手法からマシンメイドの製造手法へ移行することが求められていた。

やったこと

クリッカー、カーボン熱整形機、熱プレス機、コンプレッサー、金型などの機械設備を新規導入した。手づくりで生産している9種類のタイプのインソールを新規導入の機械設備で試作し、所要時間と完成品の品質を確認して合格基準を測定した。カーボンの熱成形工程では、材質ごとの硬度と融点の組み合わせから、製品ごとに適した温度カーブを得るための時間調整とプレス荷重の決定が必要であることがわかった。試作品は目視検査と使用テストで従来の手づくり製品と品質レベルに差がないことが認められ、マシンメイド試作品と従来品をそれぞれ20足ずつ作成し、北海道文教大学にモニタ評価を依頼した。

加工機クリッカー
加工機カーボン熱整形機
加工機熱プレス機
その他コンプレッサー
金型金型

新しい製品・サービス:CCLPインソール

事業の効果

  • 1足あたりの製造所要時間 20分→2分
  • 1日あたりの製造個数 10足→160足

1足あたりの製造所要時間が従来の20分から2分に短縮され目標を達成した。1日あたりの製造個数は従来の10足から増加し、平成25年時点で160足(達成率80%)、令和3年には350足(175%達成)となった。モニタ評価では従来の手づくり製品とマシンメイド試作品の選択率がほぼ半数で、品質の差はほぼないと判断された。今後は工程ごとの所要時間短縮と製造コストの削減を進める。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    手づくりの機能性インソールを量産化する課題が示され、既存の製品展開との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明確に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    特許取得済みCCLP技術や五輪でのメダル実績など強みは書かれているが、市場や競合との比較による競争優位の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作りからマシンメイドへの課題が明示され、製造所要時間20分から2分、1日10足から200足の目標が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1足あたり所要時間20分から2分、平成25年160足(達成率80%)、令和3年350足(175%)と数値で目標達成状況が示されている。

  • 事業を進める体制2

    補助事業の実施体制という見出しはあるが、人材や事務処理能力の具体的な記述はほぼ読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    足の運動機能を阻害せず重心移動を補助する製品、野球・バスケ用などの絞り込んだ市場、個別デザイン等の顧客ターゲットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    カーボン熱成形工程の課題と温度・荷重の調整が今後の課題として示されているが、スケジュールや解決方法は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    足指を使う機能性インソールの市場で独自技術を展開しているが、普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    ODMライセンスや販売の波及効果はうかがえるが、国が補助する積極的理由や雇用創出の記述は明確ではない。

  • 費用対効果3

    製造効率の数値改善は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    解析システムのイメージ図や量産体制があるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    量産化により100万足を目指す方針が示されるが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    みなかみ町という地域は示されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は明確ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回のプロジェクトにより量産技術の見通しがついたため、将来的には100万足の販売を目標に、さらなる設備投資や開発を図っていく。既存チャネルは販社経路とネット販売(一般顧客)で、新規チャネルとしてネット販売(野球用、バスケットボール用など)とODMライセンス販売を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。