ものづくり補助金平成25年度製造業埼玉県

新型バランシングマシンの導入による回転機械製造の高精度化、短納期化計画

三上鉄工株式会社

この事例のポイント

  • 大型機のバランス修正に使っていた旧装置は計測重量範囲が限られ、その部品も製造中止となっていた。
  • 回転軸の質量の偏りを正すバランス修正機として、小型と大型の2台を導入した。
  • 新型バランス修正機の導入により、不釣り合い点が液晶モニターに図で分かりやすく表示されるようになり、作業性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名三上鉄工株式会社
所在地埼玉県 越谷市
業種はん用機械器具製造業
技術分野測定計測
従業員数11人
資本金1,000万円
設立1965年

事業の背景

同社は1965年に三上鉄工として設立された送風機のメーカーで、送風機が売上の70%を占める。近年は大型空調機に加え、半導体向けファンなどの小型品や、アルミニウム製・ステンレス製の羽根を備えた製品など、製品のバリエーションが求められている。送風機は温度・湿度・塩分・防爆など用途に合わせて設計・製造しており、製品の性能を十分に発揮させるため、メンテナンスにも力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型機のバランス修正に使っていた旧装置は計測重量範囲が限られ、その部品も製造中止となっていた。
  • 人手・技能旧装置は不釣り合い点を数字で表示するため分かりにくく、リブレーション作業の負担が大きかった。

やったこと

回転軸の質量の偏りを正すバランス修正機として、小型と大型の2台を導入した。大型機は島津製作所製で最大直径1.5メートルまで対応可能で、フルデジタル化されており高速演算処理により回転体の信号を短時間で抽出する。不釣り合い点は液晶モニターに図として表示され、旧装置の数字表示より分かりやすくなった。新装置にはオートキャリブレーション機能があり、ワークの特性データを記憶して同じ形のワークの再測定に再利用できるため、毎回キャリブレーションをする必要がなくなった。

検査測定島津製作所製バランス修正機(最大直径1.5メートル対応、フルデジタル化)
検査測定小型バランス修正機

事業の効果

新型バランス修正機の導入により、不釣り合い点が液晶モニターに図で分かりやすく表示されるようになり、作業性が向上した。オートキャリブレーション機能とデータ再利用により、同じ形のワークを繰り返し扱う際のリブレーション作業が不要になった。旧装置の部品製造中止による対応課題も解消された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均1.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性40%
  • これまでの取組との一貫性2

    半世紀以上の送風機製造と送風機が売上の70%を占めることはうかがえるが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    大型空調以外に半導体向け小型ファンやステンレス製羽根への需要が挙がるが、競争優位性への言及はわずか。

  • 課題の認識と解決2

    旧装置の製造中止やリブレーション作業の負担が課題として示されるが、高付加価値化につながる計画の記述は薄い。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員11人、設立1965年とあるが、補助事業の遂行体制についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    半導体向けファンやステンレス製羽根などバリエーションが求められていると読み取れるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    新装置導入の経緯は書かれるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は具体的に記されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    バランス修正機は一般的な機器だが、最大直径1.5メートル対応やオートキャリブレーション機能など高性能化の記述がある。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    送風機の安全性や振動・騒音対策の意義は述べられるが、波及効果や雇用創出への言及は読み取れない。

  • 費用対効果2

    リブレーション作業が不要になったとあるが、投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    フルデジタル化による高速演算や液晶表示はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献までは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    越谷市の地場企業として送風機を製造する点はうかがえるが、地域経済への牽引効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。