ものづくり補助金平成24年度千葉県

「融合プレス加工法」の実用化を目指して行う難加工製品の試作開発

しのはらプレスサービス株式会社

この事例のポイント

  • 金属プレス加工の成形性を高める「融合プレス加工法」は研究段階で、まだ実用化されていない。
  • 1500kNサーボプレス機を実験装置として、新たに考案する金型に対応できるよう、金型交換装置の取付、荷重監視装置の取付、機械の剛性アップの研究を行った。
  • 1500kNプレス加工実験装置の機能向上対策を完成させ、Port pipeの目的とした完成品を得ることができた。

事業者のプロフィール

事業者名しのはらプレスサービス株式会社
所在地千葉県 船橋市
業種はん用機械器具製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数165人
資本金9,000万円
設立1973年

事業の背景

当社はプレス機械の設計製造とメンテナンスを主な事業としている。平成22年5月から「融合プレス加工法」の研究開発を進めており、現在は実用化のための研究段階にある。国際リニアコライダー(ILC)実験設備に使用する純Nb製部品の製造に、この技術の適用を目指している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術金属プレス加工の成形性を高める「融合プレス加工法」は研究段階で、まだ実用化されていない。
  • 品質・精度純Nbは成形性が悪く、現状の部品は機械切削加工によらざるを得ない。
  • コスト・採算純Nbは材料費が高価(冷間圧延材で約7万円/kg)で、材料歩留まりと加工費の削減が課題となっている。
  • 新製品・新技術純Nbは構造材料としての使用実績がなく、製造条件と材料物性・特性の関連が殆ど不明である。

やったこと

1500kNサーボプレス機を実験装置として、新たに考案する金型に対応できるよう、金型交換装置の取付、荷重監視装置の取付、機械の剛性アップの研究を行った。実用化試作の対象製品Port pipeについて、金型メーカと連携して金型の設計・製作・試作・加工トライ・修正を繰り返し、データを収集した。被加工材の純Nbは、KEK支給の300インゴット材から熱間鍛造・熱間圧延・冷間圧延を繰り返し、複数の圧下率で所定の板厚の圧延材を作成して材料研究を行った。

新しい製品・サービス:融合プレス加工法を用いた軟加工製品(Port pipe)の試作開発

事業の効果

1500kNプレス加工実験装置の機能向上対策を完成させ、Port pipeの目的とした完成品を得ることができた。融合プレス加工法の加工データも入手した。課題研究では、異形ブランク形状の設定法、限界絞り比向上の要素(熱制御、工具表面選定、ダイクッション圧力とプレス成形荷重の関係、加工モーション設定法)、凝着防止法、成形工程毎の形状選定などの成果を得た。純Nb材については絞り加工を通してプレス素材としてのデータを入手し、今後の加工研究に活用する予定である。

今後の展望

融合プレス加工法は成形性向上に効果があるため、難加工材を用いた新製品への適用、加工工程の短縮、材料費の低減などに寄与すると考えている。今後はILC実験設備向け純Nb部品の製造への適用を第一に、ライセンス供与や金型・プレス関連装置の製造販売を進める方針である。

事業者の声

今回の取り組みは、当社の将来性に対して大変重要なシーズ作りであり、その第一歩として意義深いものであると考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。