ものづくり補助金平成25年度情報通信業千葉県

障害者関連事業で商品と顧客サービスを革新する就労支援事業

株式会社エスコアール

成果台湾産木製棚から国産プラスチック製棚にしたことで軽量化、高品質化、低コスト化が実現した。

この事例のポイント

  • 障害者就労支援器具の一部が重く移動などの利便性が悪く、改良が必要だった。
  • 障害者就労支援器具「ワークサンプル幕張版」で使う30段棚を、既存の台湾製木製棚から国産のプラスチック製棚に変更した。
  • 台湾産木製棚から国産プラスチック製棚にしたことで軽量化、高品質化、低コスト化が実現した。国産プラスチック製の30段棚により、軽量化・高品質化・低コスト化が実現し、今後の就労支援場面での利便性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エスコアール
所在地千葉県 木更津市
業種映像・音声・文字情報制作業
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

当社は平成2年の創業以来、障害者や高齢者の訓練機器と出版物を製造・販売・普及してきた。主力事業の障害者就労支援器具は、就労希望障害者の適性を見極め、訓練によって就労レベルまで向上させ企業への就労を支援することを目的としている。販売中の「ワークサンプル幕張版」は障害者職業総合センターと契約して国内単独で製造・販売してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力障害者就労支援器具の一部が重く移動などの利便性が悪く、改良が必要だった。
  • コスト・採算開発費用が膨大で、器具の改良が長年実現できていなかった。
  • 新製品・新技術対面式の体験会では実施できない課題があり、Web上での疑似体験の仕組みがなかった。

やったこと

障害者就労支援器具「ワークサンプル幕張版」で使う30段棚を、既存の台湾製木製棚から国産のプラスチック製棚に変更した。全体デザインと30段でも耐久性のある強度・構造を設計し、縦・横方向の耐荷重設計とキャスター部分の構造設計を工夫した。設計に基づき金型を製作し、射出成型でプラスチック棚のサンプルを作製した。サンプルで使用テストを行い、耐荷重に問題のあったキャスター部分の構造を2回変更して実用水準に達することを確認した。さらに、対面式の体験会の課題のうちWeb上で実施可能なものを選び、専用Webサイトに本人参加型の疑似体験システムを構築した。印刷データのダウンロード・印刷による課題実施や、画面上の動画指示による体験の仕組みを導入し、体験が不可能な2種類の課題には実施場面の動画を掲載した。

その他30段プラスチック棚
ソフトWeb疑似体験システム(専用Webサイト)

新しい製品・サービス:国産プラスチック製の30段棚を使った「ワークサンプル幕張版」

事業の効果

  • 台湾産木製棚から国産プラスチック製棚にしたことで軽量化、高品質化、低コスト化が実現した。
  • 今まで対面式で2時間かかっていた体験会が、Web上でほとんど実現可能となった。

国産プラスチック製の30段棚により、軽量化・高品質化・低コスト化が実現し、今後の就労支援場面での利便性が向上した。Web上の疑似体験サイトにより、対面でしか対応できなかった体験の一部をWeb上で実現した。高額で手が出しにくかった顧客や遠方の顧客からの注文が増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    既存の就労支援器具の販売・普及を軸に、プラスチック棚の改良とWeb疑似体験の構築を今後の展望に位置付けており、一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内では類似の30段プラスチック棚が見られないと記載があり強みはうかがえるが、市場動向や競合との比較は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    木製棚が重く移動しにくい課題を挙げ、国産プラスチック棚への変更とキャスター構造の改良で解決を図ったと具体的に記載されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    注文増加や今後の普及計画は書かれているが、付加価値額や賃上げにつながる目標値や数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    開発・普及の担当者や機構の指導を受ける体制は記載されるが、人員配置や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    就労支援器具の利便性や、今まで対面2時間の体験会をWebで実現する点など、顧客価値と利用場面が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    2~3年計画で特別支援学校や企業へ普及する流れと、キャスター改良を2回行った検証は書かれているが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    障害者向け就労支援器具の分野で、国内に類似品がない30段プラスチック棚を開発したと記載されており、新規性が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    障害者の就労支援と働きやすい社会推進への貢献は書かれるが、経済波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    軽量化と低コスト化、注文増加は記載されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    Web疑似体験システムという新しい提供方法で遠方の顧客にも届けた点は書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    障害者雇用の促進という社会課題に触れるが、日本経済の構造転換や成長分野への進出とは直接結びつけて書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    木更津の拠点は記載されるが、地域の特性を活かした付加価値創出や地域経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

就労支援器具の改良とIT活用によるWeb疑似体験システムの普及を進め、リハビリ部門などに普及活動を行いながら、ユーザーの意見を聞いて改良を続けていく。今後は高齢・障害・求職者雇用支援機構障害者職業総合センターの指導を受けながら、2~3年計画で就労支援機関や民間企業の特例子会社、大学付属病院などに普及を進める。

事業者の声

障害者関連事業をより一層推進する原動力になります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。