ものづくり補助金平成25年度製造業東京都

景観・震災配慮型 組立自在フェンス基礎ブロック塀の生産低コスト化

都建材工業株式会社

成果生産性(1日1人あたり生産能率) 2.6t→3.1t

この事例のポイント

  • 従来の組立式コンクリート塀は建築基準を満たさない地域も出始め、景観にも合わなくなりニーズが減少傾向にあった。
  • 省力化製造ラインとして搬送コンベアラインを導入し、フォークリフトでの型枠移動を極力省いて連続作業を可能にした。
  • 生産性(1日1人あたり生産能率) 2.6t→3.1t。製造ラインの更新により生産性が向上し、平成26年度に9%、平成27年度に19%の増加を確認した。

事業者のプロフィール

事業者名都建材工業株式会社
所在地東京都 府中市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野機械制御,材料製造プロセス,製造環境,立体造形
従業員数41人
資本金3,340万円

事業の背景

従来製造していた組み立て式のコンクリート塀は建築基準を満たさない地域も出始め、景観にも合わなくなってニーズは減少傾向にあった。そこで組立式自在フェンス基礎ブロック塀(フェンスウォール)の開発に踏み切った。フェンスウォールは従来型コンクリート塀より軽量で地震の揺れに強く景観もよいため普及が期待できる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の組立式コンクリート塀は建築基準を満たさない地域も出始め、景観にも合わなくなりニーズが減少傾向にあった。
  • コスト・採算フェンスウォールは製造に多くの手間と費用がかかり、生産拡大が不可能であった。
  • 生産能力フェンスウォールの製造費用は手間がかかり割高となっており、生産性の向上が必要であった。

やったこと

省力化製造ラインとして搬送コンベアラインを導入し、フォークリフトでの型枠移動を極力省いて連続作業を可能にした。あわせて省力タイプの専用製品吊り具(搬送装置)と、防音タイプの振動機・投入機を導入した。省エネ養生設備として断熱性の高い養生槽と熱効率の高いボイラーを導入し、センサー(熱電対)で養生槽内の温度を細かく制御できるようにした。配管の改修・更新も行い蒸気漏れによるエネルギーロスを抑えた。試験施工では現場作業員の負担軽減と施工ムラの防止を確認し、施工手間から標準歩掛の基礎資料を作成した。今後は施工後の状況を暴露試験として継続調査する。

加工機搬送コンベアライン
加工機省力タイプ専用製品吊り具(搬送装置)
加工機防音タイプの振動機
加工機投入機
加工機吊り下げ養生槽
加工機ボイラー
検査測定センサー(熱電対)

新しい製品・サービス:組立自在フェンス基礎ブロック塀(フェンスウォール)

事業の効果

  • 生産性(1日1人あたり生産能率) 2.6t→3.1t
  • 生産性向上率 0%→19%
  • 断熱効果 0%→19%

製造ラインの更新により生産性が向上し、平成26年度に9%、平成27年度に19%の増加を確認した。目標の20%には届かなかったが、オペレーターの習熟度改善が寄与した。省エネ養生設備により時間短縮と蒸気配管の温度ロスの削減に成功し、センサーによる温度管理で断熱効果が19%向上した。今後は東京オリンピック関連施設の外柵として利用を目指し、普及を広げていく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来のコンクリート塀がニーズ減少する中で新製品を開発したと書かれ、過去事業との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    景観と耐震性の強み、建築基準を満たさない地域の増加など外部環境を述べ、JIS認証を持つ型枠技術という自社資源も示されている。

  • 課題の認識と解決4

    製造費用が割高という課題を認識し、生産性を20%向上させる省力化ライン導入で解決する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能率を2.6tから3.1tへ20%向上させる目標と、平成27年度に19%まで向上した実績が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    社歴や従業員41人は書かれているが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理能力についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    設置の簡便さ、L字や十字など多様な設置が可能な点、景観と耐震性を強みとして顧客ターゲットも公共施設や住宅と示されている。

  • 事業化までの道筋4

    試験施工と暴露試験を継続し施工歩掛を10%削減する目標や、東京オリンピック関連施設での利用という中長期の計画が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    コンクリート塀の普及度は示されていないが、景観と耐震性を両立する新発想の基礎と位置付けられ、新分野としての特徴はうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    耐震性による地震対策や景観向上への寄与がうかがえるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    生産性20%向上や燃料原単位20%ダウンの目標が示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    省エネ養生設備や温度センサーによる管理など技術導入はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    東京都府中市の企業で、地域の公共施設や住宅への普及を目指すとあるが、地域特性を活かした雇用や成長への記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成32年の東京オリンピック関連施設の外柵としての利用を目指し、戸建て住宅にとどまらず体育館などの公共施設や工場の外柵への普及を増やしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。