ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

粘土瓦業界初「高精度湿度管理乾燥装置システム」構築

株式会社シバオ

この事例のポイント

  • 瓦の乾燥工程で炉内の湿度調整を職人の経験と勘に頼っており、製品ごとのばらつきが大きかった。
  • 瓦の乾燥炉は長さ約100メートルあり、最も重要な前半30メートルの部分に湿度センサー6基と加湿を行うミスト装置12基を配置した。
  • 高精度湿度管理乾燥装置システムの導入により、ソリやネジレ、ムクリなどの不良品の割合が前年度より4.4%少なくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社シバオ
所在地島根県 大田市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野情報処理,製造環境
従業員数87人
資本金2,000万円
設立1943年

事業の背景

株式会社シバオは世界遺産・石見銀山遺跡の近くに本社を構え、戦前から敷地内の良質な白土を使って石州瓦を造り続けている。石州瓦は焼成温度が1200度以上と他産地より高く、硬くて強い瓦となり、凍害や塩害にも強い。当社のある石見水上地方の土は鉄分をほとんど含まず、優れた粘土として評価が高い。一方で粘土の性質にはばらつきがあり、その調整が悩みだった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度瓦の乾燥工程で炉内の湿度調整を職人の経験と勘に頼っており、製品ごとのばらつきが大きかった。
  • 品質・精度1ミリ未満の歪みでも不良品となる棟瓦(のし瓦)の歩留まり率を改善することが課題だった。

やったこと

瓦の乾燥炉は長さ約100メートルあり、最も重要な前半30メートルの部分に湿度センサー6基と加湿を行うミスト装置12基を配置した。除湿には巨大ファンを設け、空間を四つに分けてそれぞれ独立して制御できるシステムとした。制御の様子は3分間に一度サンプリングしたデータを24時間自動的に記録し、常時リアルタイムで確認できるようにした。さらに空間の湿度と温度だけでなく、製品の近くにもデータ記録装置を置いて細やかな管理を行った。

  • その他湿度管理システム制御盤、湿度制御条件、制御記録用データ取得解析プログラムを含む
  • 検査測定温湿度測定装置
  • その他温風ダクト床断熱材

事業の効果

高精度湿度管理乾燥装置システムの導入により、ソリやネジレ、ムクリなどの不良品の割合が前年度より4.4%少なくなった。今後は歩留まり率の改善によってコストダウンを目指す。さらに瓦の軽量化に取り組み、耐震性の向上と市場拡大を狙う。

今後の展望

歩留まり率の改善でコストダウンを進め、瓦の軽量化で耐震性を高めて市場を広げる。将来的には他の工程も改善し、品質とコストの両面で業界ナンバーワンを目指す。

事業者の声

「無風状態の美術館などの湿度管理と違って、大量の瓦が湿度を放出し、空気をかき混ぜるファンが吹き続けている乾燥炉内の湿度管理は非常に難しい。しかし、この装置を活用しながら運用技術力も上げて、より安定した製品作りにつなげることができれば」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。