ものづくり補助金平成25年度製造業東京都

多品種少量生産向け磁場重畳誘導放電型スパッタリングシステムの開発

株式会社コーテック

成果従来装置と比較して占有領域が約70%

この事例のポイント

  • 従来の8インチ装置を守る中で、少量多品種の金属成膜ニーズに応える小型スパッタ装置が必要だった。
  • 多品種少量生産向けの磁場重畳誘導放電型スパッタリングシステム(超高速小型スパッタリングシステム)を開発した。
  • 従来装置と比較して占有領域が約70%。従来は表面改質、下地コート、表面コートの3つのプロセスチャンバーが必要だったが、回転型多ターゲットにより同一チャンバー…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社コーテック
所在地東京都 千代田区
業種金属製品製造業
技術分野製造環境,表面処理
従業員数21人
資本金2,000万円
設立1992年

事業の背景

株式会社コーテックは平成4年創業で、半導体製造装置や周辺機器・部品の販売、改造、修理、保守を中心に事業を展開している。取引先は民間の研究開発部門から製造部門まで多岐にわたる。半導体大規模市場は米国、韓国、台湾の3大メガファウンドリがほぼ独占しており、国内では半導体分野の垣根を越えた事業展開が求められていた。また、8インチ装置を製造するメーカーが市場から次々と撤退している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来の8インチ装置を守る中で、少量多品種の金属成膜ニーズに応える小型スパッタ装置が必要だった。
  • コスト・採算一から装置を開発するには資金面の負担が大きかった。

やったこと

多品種少量生産向けの磁場重畳誘導放電型スパッタリングシステム(超高速小型スパッタリングシステム)を開発した。永久磁石型プラズマ源では、磁場計算を用いて永久磁石の形状を検討し、丸型形状を採用した。磁場特性維持のため高透磁率金属を材料としたフランジを開発し、プラズマ効率低減防止鉄ヨーク機能付フランジとした。ターゲット背面に磁石を取り付けてプラズマを効率よくターゲット上に捕集し、回転型多ターゲットにより同一チャンバーで3つのプロセスを可能にした。九州大学と東北大学の協力を受けて開発を進めた。

加工機磁場重畳誘導放電型小型スパッタリングシステム

新しい製品・サービス:多品種少量生産向けの磁場重畳誘導放電型スパッタリングシステム(超高速小型スパッタリングシステム)

事業の効果

  • 従来装置と比較して占有領域が約70%
  • 装置導入コストは約60%という削減率を達成

従来は表面改質、下地コート、表面コートの3つのプロセスチャンバーが必要だったが、回転型多ターゲットにより同一チャンバーで3つのプロセスが可能になった。研究機関や中小企業での薄膜形成プロセスの効率化に貢献する可能性があり、半導体製造装置の一部としても応用が見込まれる。占有領域は従来比約70%、導入コストは約60%の削減率を達成し、小型・低コスト化を実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の半導体製造装置の保守・改造実績と、8インチライン装置を守り続ける取組が一貫しており、事業との連続性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    占有領域約70%、装置導入コスト約60%削減など強みは示されるが、市場や顧客動向との関係の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    少量多品種化という新ニーズを課題として捉え、同一チャンバーで3プロセス可能とする解決策が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値創出や賃上げにつながる目標値は記載されておらず、今後のプラズマ密度向上などの方向性のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    九州大学・東北大学の協力や装置の基盤づくりに触れているが、体制や人材の具体的な配置は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    占有領域約70%減、コスト約60%削減、少量多品種ニーズへの対応と顧客や用途が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ブラッシュアップの方向性やさらなる小型化を次の段階として述べるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    資金的に厳しい面があったことと補助事業の助けに触れるのみで、金融機関からの調達見込みは書かれていない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    少量多品種向けの小型スパッタ装置で、半導体分野を超えた展開をめざすと述べられているが、市場の認知度や普及度の具体は薄い。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    研究機関や中小企業の薄膜形成効率化への貢献可能性にわずかに触れるが、経済波及や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    コスト削減率は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高速成膜や小型化による技術的進展はあるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    少量多品種という国内のものづくりの新ニーズに応える方向性がうかがえるが、構造転換への言及は限定的。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

性能をさらに高めながら小型化を進め、次のステップを目指す。プラズマ密度の向上とさらなる小型化をブラッシュアップのテーマとしている。

事業者の声

従来は基盤に金属膜を成膜する場合、表面改質、下地コート、表面コートという3つのプロセスチャンバーが必要でしたが、本装置では回転型多ターゲットにより、同一チャンバーで3つのプロセスが可能になっています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。