ものづくり補助金平成25年度製造業東京都

小型電磁弁等における磁力端面部品の高精度加工の無人自動化

株式会社加藤製作所

成果1日あたりの生産量 1倍→3倍

この事例のポイント

  • 従来、最も太い32mm径の加工が可能な機械は1台しかなく、その生産能力が限られていた。
  • 小径の加工を得意とするシチズンマシナリー製オーシャンシンコムGN-3200を導入し、電磁弁の磁力端面などの最終仕上加工を無人自動化した。
  • 1日あたりの生産量 1倍→3倍。最終仕上加工の無人自動化により、昼夜稼働が可能になって生産量が大きく増えた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社加藤製作所
所在地東京都 武蔵村山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数17人
資本金1,000万円
設立1963年

事業の背景

昭和38年創業の金属部品製造会社で、磁気を利用して油を流す電磁ポンプの金属製部品を製造している。家庭用給湯器やジェットヒーターなどの部品に組み込まれ、電磁弁の端面を平らに削る技術は他社の追随を許さないとされる。真鍮、鉄、ステンレス、銅の多品種小ロットの加工を得意とし、試作品への迅速な対応を強みとしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来、最も太い32mm径の加工が可能な機械は1台しかなく、その生産能力が限られていた。
  • 人手・技能旋盤機は約30年前の導入で、求められる加工精度を出すために職人が1つひとつ仕上加工を行っていた。
  • 納期・工程同一製品の段取り替えの回数が多く、短納期への対応が難しかった。

やったこと

小径の加工を得意とするシチズンマシナリー製オーシャンシンコムGN-3200を導入し、電磁弁の磁力端面などの最終仕上加工を無人自動化した。これにより、経験が必要な工程へ人員を配置できるようになった。機械が昼夜稼働できるようになり、生産量は従来比で1日あたり最大3倍に増えた。1ロットあたりの生産数も増やすことができた。同一製品の段取り替えの回数は約2分の1に減り、短納期への対応も可能になった。

加工機シチズンマシナリー製オーシャンシンコムGN-3200

事業の効果

  • 1日あたりの生産量 1倍→3倍
  • 同一製品の段取り替え回数 1倍→0.5倍
  • 32mm径加工機の生産能力 1倍→2倍

最終仕上加工の無人自動化により、昼夜稼働が可能になって生産量が大きく増えた。1ロットあたりの生産数も増え、段取り替えの回数も約2分の1に減った。これにより短納期への対応も可能になり、人は経験を要する工程に配置できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として電磁ポンプ部品の精密加工を長年手がけ、大手メーカーとの信頼関係が続いている点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外流出のない確かな技術力と、多品種小ロット・試作対応のスピードが強みとして具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    旋盤の老朽化による課題を認識し、GN-3200導入で無人化、生産量最大3倍、段取り替え回数半減など、課題解決の内容が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産量最大3倍や段取り替え約半減などの数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    数年に渡る設備投資と効率化の取組、職人の配置転換など体制の方向性は読み取れるが、事務処理能力や人材確保の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ボイラー部品の端面精度と音への影響、多品種小ロット・試作依頼への対応という顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    人が関わる工程と機械が担う工程を区別する方針や今後の生産量拡大方針は示されるが、スケジュールや検証方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    電磁弁の端面加工で他社の追随を許さない技術とあるが、分野の普及度や高価格化の具体的数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    ジェットヒーターや給湯器など身近な製品の部品を支える点はうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は記載がない。

  • 費用対効果3

    設備導入による生産量3倍や段取り回数半減など効果は数字で示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    東京都武蔵村山市の地域企業である点はうかがえるが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用拡大の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

段取り時間の短縮による機械の稼働時間増で、生産量の増加と短納期対応に今後も応えていく方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。