ものづくり補助金平成25年度製造業神奈川県

余剰生コンクリートの団粒化処理および再生骨材製造技術の開発

宮松エスオーシー株式会社

この事例のポイント

  • 余剰生コンクリートの処理に年間数千万円の産業廃棄物処理費用がかかり、生コンクリート製造工場の大きな経費負担となっている。
  • 余剰生コンクリートを産業廃棄物とせず、再生コンクリートとして再利用する試作開発に取り組んだ。
  • 余剰生コンクリートを産業廃棄物として処理する負担を減らし、環境負荷の低減に取り組んだ。

事業者のプロフィール

事業者名宮松エスオーシー株式会社
所在地神奈川県 川崎市
業種窯業・土石製品製造業
従業員数40人
資本金3,000万円
設立1954年

事業の背景

1954年に創業し、1968年から50年以上にわたり生コンクリートの製造販売と骨材一式販売を行っている。生コンクリートは原材料のほとんどが天然資源から作られるが、当社はコンクリート廃材から骨材を回収して再生コンクリートの製造に着手した。2016年には、リサイクル骨材を用いた生コンクリート『こんじゃりコン』が「低CO2川崎ブランド'16」で大賞を受賞している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算余剰生コンクリートの処理に年間数千万円の産業廃棄物処理費用がかかり、生コンクリート製造工場の大きな経費負担となっている。
  • 生産能力常時生産量の4%前後の余剰生コンクリートが発生しており、その発生が処理負担の主な原因である。
  • 納期・工程余剰生コンクリートの処理過程では炭酸ガスが発生し、環境への負担も大きい。

やったこと

余剰生コンクリートを産業廃棄物とせず、再生コンクリートとして再利用する試作開発に取り組んだ。開発責任者の小野馨氏と、資源循環型社会の実現に向けて工場に再生コンクリート製造装置の第2プラントを開発・導入した。

加工機再生コンクリート製造装置 第2プラント

新しい製品・サービス:再生コンクリート(余剰生コンクリートの団粒化処理による再生骨材を用いた製品)

事業の効果

余剰生コンクリートを産業廃棄物として処理する負担を減らし、環境負荷の低減に取り組んだ。試作開発により再生コンクリートの製造につなげ、産業廃棄物の削減を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1968年からの生コン製造販売や、2016年の『こんじゃりコン』受賞など過去の取組との連続性が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは記述が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や顧客動向、競争優位性についての記述は見当たらず、リサイクル骨材への着目がわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決4

    余剰生コンの発生が常時生産量の4%前後で、産業廃棄物処理費が年間数千万円に及ぶという課題が具体的に示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を判断する数値が読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    開発責任者の名前と工場での開発体制が示されるが、人材や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    再生コンクリートの製品価値やリサイクル骨材を用いた点は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    開発段階や試作の記述はあるが、中長期の遂行方法やスケジュール、課題解決策は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    再生コンクリートは分野として普及が限定的とうかがえるが、高付加価値化や高価格化の根拠は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    産業廃棄物を減らし環境負荷を低減する点が明示され、資源循環型社会の実現への貢献が具体的に読み取れる。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献3

    コンクリート廃材から骨材を回収する循環の仕組みは読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの波及は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    資源循環型社会への取組はうかがえるが、経済構造転換や成長分野への進出は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    川崎市での地域ブランド受賞はうかがえるが、地域雇用や地域経済成長への牽引は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:常時生産量の4%前後が余剰生コンクリートとして発生している(効果の数値ではなく現状の数値)。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。