ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

研磨機導入による高級黒染めステンレスビアカップの開発

株式会社 テーエム

この事例のポイント

  • ステンレス製ビアカップの黒染め依頼があったが、仕上げ工程を外注していたため、コスト・納期・生産面で折り合わず受注できなかった。
  • 研磨機、超音波洗浄機等を導入し、ステンレス製ビアカップの最終仕上げ処理を自社で行う体制を整えた。
  • バレル研磨とバフ研磨を使った商品を黒染めし、より光沢のある製品に仕上げられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 テーエム
所在地新潟県 三条市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数7人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

株式会社テーエムは金属表面処理業を営み、鉄の黒染め・パーカーライジングやステンレスの黒染めを得意としている。客先からステンレス製ビアカップの黒染めを依頼されたが、仕上げを外注していたため受注に至らなかった。展示会等で製品の高級感が注目され、商社から取り扱いの相談を受けるケースも増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ステンレス製ビアカップの黒染め依頼があったが、仕上げ工程を外注していたため、コスト・納期・生産面で折り合わず受注できなかった。
  • 納期・工程仕上げ工程を外注に委託していたため、生産体制が合理化されていなかった。

やったこと

研磨機、超音波洗浄機等を導入し、ステンレス製ビアカップの最終仕上げ処理を自社で行う体制を整えた。黒染めの前処理として、バレル研磨機とバフ研磨機でビアカップを研磨し、研磨条件を変えて表面性状の異なる光沢製品を試作した。黒染めは自社開発の処理で行い、薬品の成分・処理温度・処理時間を変えて最適条件を把握した。黒染め後はバレル研磨機で複数種類のメディアの組み合わせを試し主に内側面の仕上がりを調べ、最後にバフ研磨機で人の手により外側面の最終仕上げを行った。

加工機バレル研磨機
加工機バフ研磨機
加工機超音波洗浄機
加工機遠心バレル研磨機

新しい製品・サービス:黒染めステンレスビアカップ(高級黒染めステンレスビアカップ)

事業の効果

バレル研磨とバフ研磨を使った商品を黒染めし、より光沢のある製品に仕上げられるようになった。黒染めの品質評価試験により、被加工材の前処理や黒染め条件を調整してムラを抑えた処理が可能になった。色むらも風合として表現できるようになった。展示会などを通じて商社から取り扱いの相談や直接の見積り依頼が増え、新たな受注体制で成果に結びつける見通しとなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来は仕上げ工程を外注しており、自社で黒染め仕上げを行う方針への転換が書かれているが、経営戦略上の位置付けは詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    展示会で商社から取扱い相談があったと書かれ、市場の反応は読み取れるが、自社の強み・弱みの分析は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注によるコスト・納期・生産面の折り合いのつかなさを課題として挙げ、自社で仕上げを行う解決策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注体制確立の予定は書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員7人の会社で試作と品質評価を実施したとあるが、人材や事務処理体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高級感があり展示会で目に触れる機会が多い点、贈答用・景品用への活用を想定する点が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の商品開発、展示会でのアピール、海外進出の検討や連携先が書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ステンレスの黒染め仕上げを自社で行い、光沢や色むらを抑えた高品質な製品に仕上げる点が書かれている。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    外注を自社化したことで受注体制が整うとされるが、補助金額や付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地元商工会議所との連携が挙げられるが、地域の特性を活かした雇用や成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は自社商品の開発を進め、贈答用・景品用での活用を展示会等でアピールする。将来的には海外進出も検討しており、地元商工会議所や大手アウトドアメーカー等と連携を強化する方針。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。