ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

水筒の内瓶等を製造する液圧プレス機とネッキングマシーンの導入による新工法の確立

株式会社セブン・セブン

成果内瓶の作業時間(金型取付+中間品成形) 85分→27分

この事例のポイント

  • 現行設備は老朽化が著しく、製造コストの低減と軽量化に限界がある。
  • ステンレス材を二本分の長さでロール加工し、淵を溶接して円柱型に加工する。
  • 内瓶の作業時間(金型取付+中間品成形) 85分→27分。プレス作業を5工程から2工程に減らし、内瓶の作業時間を85分から27分に短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社セブン・セブン
所在地新潟県 燕市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数68人
資本金1,000万円
設立1971年

事業の背景

当社は独自の真空断熱技術により、高い保温・保冷効果をもつステンレス製魔法瓶(水筒)と、チタン製真空タンブラーを製造・販売している。主力の水筒市場は低価格で軽量な製品を求める傾向にある。現行設備は老朽化が著しく、製造コストの低減と軽量化に取り組むには限界があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算現行設備は老朽化が著しく、製造コストの低減と軽量化に限界がある。
  • コスト・採算水筒内瓶の製造は工程が多岐にわたり、特に上部はプレス加工を5工程行う必要があるため、製造コストが高止まりしている。
  • 新製品・新技術水筒市場は低価格で軽量な製品を求める傾向が強いが、板厚をこれ以上薄くできないため、ニーズに応えにくい。
  • 販路・情報発信国内で全工程を一貫生産しているため、国外生産品と比べて価格面で折り合わず、実現しない案件が多くあった。

やったこと

ステンレス材を二本分の長さでロール加工し、淵を溶接して円柱型に加工する。その加工品を液圧プレス機で、側面から水を入れて任意の形に膨らませて成形する。真ん中でカットし、部品上部をネッキングマシーンで成形して、今まで上部と中部に分かれていた中間品を一括で成形する。この新工程で油圧プレス機による5工程の作業を2工程に簡略化し、現行主力製品のBP-1000とSS-200の内筒で試作を行った。

加工機液圧プレス機
加工機ネッキングマシーン

新しい製品・サービス:新工法により軽量化した水筒の内瓶(BP-1000、SS-200の内筒で試作)

事業の効果

  • 内瓶の作業時間(金型取付+中間品成形) 85分→27分
  • プレス作業の工程数 5工程→2工程
  • プレス作業による不良品率 2%→0%
  • 製品重量(BP-1000とSS-200の内筒) 132g→126g

プレス作業を5工程から2工程に減らし、内瓶の作業時間を85分から27分に短縮した。不良品率は現行の2~5%からほぼ0%になり、品質も向上した。部品を引き伸ばす工法により内筒の重量を6g(4.5%)軽くでき、製造コストの削減と軽量化を両立した。これにより、これまで問合わせの段階で埋もれていた案件に応え、新たな受注を開拓する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存設備の老朽化と製造コスト・軽量化の限界が書かれ、水筒主力の過去事業との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    低価格・軽量ニーズや国外生産品との価格差、チタン真空技術と特許に触れ、強みと市場動向の関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    5工程の油圧プレス作業を2工程に減らし、コストを5%削減し税込価格据え置きを目指すなど、課題と解決策が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造コスト5%削減、重量10%削減、重量6g(4.5%)軽量化など数値目標が示されるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員68人や東京営業所の存在は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    低価格・軽量の水筒を求める市場ニーズ、eコマースや日本橋店での販売と顧客の声収集など、ターゲットと選ばれる理由が具体的。

  • 事業化までの道筋3

    新工法の確立、試作での効果確認、今後の実店舗とeコマースでの販売計画は書かれるが、中長期の遂行スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    水筒は普及した分野だが、チタン真空商品は唯一のメーカーとされ、高付加価値化の方向性がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国内一貫生産や日本製へのこだわりに触れるが、経済波及効果や雇用創出の数値・記述は見当たらない。

  • 費用対効果4

    プレス作業時間を85分から27分に短縮し、不良品率を2~5%からほぼ0%にした数字があり、費用対効果の根拠がある。

  • イノベーションへの貢献2

    新工法の確立は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    新潟県燕市の所在地は書かれるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は実店舗に加え、自社のeコマースサイトでも販売、ブランド化、顧客の声の収集に取り組む。

事業者の声

7年以上前から、ヤフーショッピングに出品しているが、今年春には自社のeコマースサイトも立ち上げた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。