ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

太陽光パネル架台金具の増産と傾斜架台の開発試作

スワロー工業株式会社

成果圧縮強度 13.54kN→19.01kN

この事例のポイント

  • 太陽光パネルの架台金具の受注が急増しているが、現状の製造設備(単発金型)では生産が間に合わない。
  • 新工場を増設し、その中に自動大型300トンプレス機を導入して量産体制を構築した。
  • 圧縮強度 13.54kN→19.01kN。試作した傾斜架台は、圧縮強度が他社製品より40%高く、引張強度は同等で、製品強度の妥当性が確認された。

事業者のプロフィール

事業者名スワロー工業株式会社
所在地新潟県 燕市
業種金属製品製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数70人
資本金1,100万円
設立1967年

事業の背景

当社は金属製屋根用の雪止め金具を主体に製造し、全国の二次製品問屋に販売している。5年ほど前から雪止め金具の製造ノウハウを活かして太陽光パネルの架台金具の製造を始め、住宅用と産業用に製造・販売している。太陽光発電の市場規模は拡大が続いており、独自開発の架台金具『D-SWAT』シリーズは好評だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力太陽光パネルの架台金具の受注が急増しているが、現状の製造設備(単発金型)では生産が間に合わない。
  • 新製品・新技術顧客から要望が強い産業用の傾斜架台は他社製品を仕入れて販売していたため、それに代わる自社の新商品を開発する必要があった。

やったこと

新工場を増設し、その中に自動大型300トンプレス機を導入して量産体制を構築した。大型門型サーボプレスは音が静かでストロークが早く、製品ごとにスピードを自在に制御できるため金型が傷まない機械である。あわせて『D-SWAT』のノウハウを組み合わせ、軽量化、施工性、価格をコンセプトとする傾斜架台を試作開発した。試作完成品について強度試験(圧縮試験、引張試験)を実施し、製品強度の妥当性を確認した。

加工機自動大型300トンプレス機(大型門型サーボプレス)
検査測定強度試験機(圧縮・引張試験用)

新しい製品・サービス:太陽光パネルの傾斜架台(『D-SWAT』のノウハウを用いた試作品)

事業の効果

  • 圧縮強度 13.54kN→19.01kN
  • 太陽光パネル1枚あたりの施工時間 20分→14分

試作した傾斜架台は、圧縮強度が他社製品より40%高く、引張強度は同等で、製品強度の妥当性が確認された。施工時間も短縮でき、施工性向上の妥当性も確認された。要求事項であった①製品の強度、②施工性の向上、③部品数の低減化、④低価格化を満たす傾斜架台の試作品を開発できた。仕入れ販売から自社製品へ移行でき、従前の取引業者の要望に十分対応できるようになり、他社との競争力が格段に向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    雪止め金具の製造ノウハウを活かし太陽光架台金具を開発し、販売エリアを全国に広げた経緯が書かれており、事業の一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    他社架台は雨漏り苦情が頻発とあり、自社独自のD-SWATで差別化したと読めるが、市場データや競争上の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    顧客要望が強い傾斜架台の試作と増産課題が挙げられ、課題認識はあるが、高付加価値化や成長の数値目標は具体的に書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    強度40%UP、施工時間30%短縮の実績が示され、付加価値や賃上げの目標値は書かれていないため、目標値の具体性は薄い。

  • 事業を進める体制2

    従業員70人、新工場増設、開発経緯は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    他社比で施工時間20分から14分、強度19.01kNなど数字で価値を示し、顧客要望や代理店の声をニーズの裏付けとして挙げている。

  • 事業化までの道筋3

    開発要求事項①~④と試作・試験の順序は示されるが、量産化までのスケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    太陽光パネルの市場は拡大が続くとあり、傾斜架台は他社品を仕入れていた分野で、同分野で高付加価値化を図る意図がうかがえる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    環境意識の高まりや太陽光市場拡大に触れているが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    コストダウン、生産効率向上の意図は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    太陽光関連の市場拡大に進出した点はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は見当たらない。

  • 地域経済への波及2

    東日本中心から西日本・沖縄を除く全国へ販売エリアが広がったとあり、地域特性の活用はわずかにうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。