ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

汎用性を高めた鮮度保持容器および生産機の開発

株式会社 悠心

この事例のポイント

  • 鮮度保持容器PIDは注ぎ口が容器側面から突出した独自形状のため、外観やデザインの自由度が低い。
  • 従来の生産機はフィルムをほどき、側面に注ぎ口を取り付け、筒状に成型して切り分ける工程で、フィルム幅の半分が容器の幅、フィルム長さが容器の高さになっていた。
  • 注ぎ口を容器上部にも取り付けられるようになり、外観の突出部がなくなったためデザインの汎用性が増した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 悠心
所在地新潟県 三条市
業種生産用機械器具製造業
技術分野機械制御
従業員数15人
資本金9,360万円
設立2007年

事業の背景

食品業界では、容器による鮮度保持の重要性が年々高まっている。弊社が開発した鮮度保持容器PIDは、その先駆けであるヤマサ醤油㈱の『鮮度の一滴』に採用された。しかし注ぎ口が側面から突出する独自形状のため外観の自由度が低く、他業界への参入時にも『鮮度の一滴』のイメージが強く、オリジナリティが出しにくかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術鮮度保持容器PIDは注ぎ口が容器側面から突出した独自形状のため、外観やデザインの自由度が低い。
  • 販路・情報発信『鮮度の一滴』のイメージが強く、他業界へ参入する際にオリジナリティを出しにくいことが障壁となっている。
  • 品質・精度注ぎ口の形状が特殊なため、容器を傾けて注ぐ際の使い勝手について様々な意見があった。

やったこと

従来の生産機はフィルムをほどき、側面に注ぎ口を取り付け、筒状に成型して切り分ける工程で、フィルム幅の半分が容器の幅、フィルム長さが容器の高さになっていた。これに対し、幅の広いフィルムを用い、フィルム長さを短くして90度回転させることで注ぎ口を上付きにできる製袋生産機を開発した。この生産機により、注ぎ口を容器の側面だけでなく上部にも取り付けられるようにした。

加工機幅広フィルム対応の製袋生産機

新しい製品・サービス:注ぎ口を上部にも設置できる鮮度保持容器(PID)およびその生産機

事業の効果

注ぎ口を容器上部にも取り付けられるようになり、外観の突出部がなくなったためデザインの汎用性が増した。幅方向に対して約20%のスリム化に成功した。大きく傾けないと液が出ないため注ぎ口から対象までの距離が短くなり、狙いを定めやすくなった。詰替え可能なハードケースにすることで充填袋の交換のみで済み、同容量のペットボトルに比べプラスティック樹脂使用量が1/7程度となる(自社調べ)。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    既存の鮮度保持容器PIDを改良し、食品に加え化粧品・医薬品へ販路を広げる方針が明記されており、事業の延長線上に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    幅方向で約20%のスリム化、樹脂使用量が同容量ペットボトルの1/7程度(自社調べ)と数字で強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    注ぎ口の突出によるデザイン自由度の低さや使い勝手の意見という課題を挙げ、生産機の開発で解決を図る流れが書かれている。

事業の実現可能性28%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    化粧品・医薬品業界で経時変化調査の高評価を得て営業を進めるとあるが、顧客ターゲットや受注の裏付けは具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鮮度保持容器の分野で先駆けとされる一方、普及度や高価格化の水準までは書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    プラスチック樹脂使用量の削減に触れるが、国が補助する理由としての経済波及や雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果2

    樹脂使用量が1/7程度になるとあるが、補助金投入額に対する付加価値や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    容器の形状と生産方式の改良が中心で、デジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及は見当たらない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    化粧品・医薬品業界への進出が書かれているが、成長分野としての位置付けや構造転換への言及は少ない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

鮮度保持機能が食品業界だけでなく化粧品・医薬品業界でも、メーカ主導の経時変化調査で高評価を得ており、現在それらの業界に向けて販路拡大の営業活動に取り組んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。