ものづくり補助金平成25年度電気・ガス・熱供給・水道業富山県

LPガス容器のくず化高度処理事業の創設

中越産業株式会社

この事例のポイント

  • 廃棄されるLPガス容器の処理は、一般的な回収量では鉄源として売るために必要な量を確保しにくく、当社保有数だけの回収量では足りなかった。
  • 2013年11月に高度処理工場と保管専用庫の建設を開始し、2014年3月に完成させた。
  • LPガス容器を検査から廃棄処理まで一貫して行える体制を構築し、県内外の同業他社から廃棄容器の回収協力を得られるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名中越産業株式会社
所在地富山県 南砺市
業種熱供給業
技術分野材料製造プロセス
従業員数30人
資本金6,700万円
設立1949年

事業の背景

1949年に「中越石炭株式会社」として創業し、1962年からLPガス販売を開始した。1971年に社名を中越産業株式会社へ変更し、LPガス・石油類の販売を中心に事業を展開している。2012年12月に充填工場敷地横の広大な土地を取得でき、高度処理事業の構想が動き出した。県内では1年間に廃棄されるLPガス容器が推定約1万8000〜2万本あり、石川県も含めると約4万〜5万本の規模があると推定されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力廃棄されるLPガス容器の処理は、一般的な回収量では鉄源として売るために必要な量を確保しにくく、当社保有数だけの回収量では足りなかった。
  • コスト・採算鉄くずの相場は価格変動に左右されやすく、事業立ち上げ時に比べて引き取り価格が半値となっている。
  • 納期・工程従来は圧縮したボンベを切断して処理しており、プレス後に工程を重ねる必要があり処理能力が限られていた。

やったこと

2013年11月に高度処理工場と保管専用庫の建設を開始し、2014年3月に完成させた。補助金事業では2015年2月にLPG竪型圧縮式減容プレス機を導入し、7月から稼働させた。このプレス機は上方向から一気にプレスする方式で、処理工程数を1回に削減し、処理能力を向上させた。プレスした容器は保管庫で保管し、製鉄会社に持ち込んでリサイクルする体制を整えた。

加工機LPG竪型圧縮式減容プレス機

新しい製品・サービス:LPガス容器のくず化高度処理事業(廃棄容器の高度処理から製鉄会社へのリサイクルまで一貫して行う事業)

事業の効果

LPガス容器を検査から廃棄処理まで一貫して行える体制を構築し、県内外の同業他社から廃棄容器の回収協力を得られるようになった。プレス機の導入により処理工程が1回削減され、処理能力が向上した。使用済み容器を資源として高度処理し、鉄素材としてリサイクルできる新たな体制が整った。今後はバルク容器や大型バルク貯槽の回収・切断解体処理にも展開し、本格展開を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    既存のLPガス充填・再検査事業を基盤に、2012年取得の土地を活かし廃棄容器処理へ展開する流れが具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県内の同業他社6社・販売店10社の協力を得て回収している点はうかがえるが、競争優位性を示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    鉄くず相場の変動で引き取り価格が半値になった課題を認識し、年間1万本処理の目標を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年間1万本の処理を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現性は判断しづらい。

  • 事業を進める体制3

    県内同業他社の協力体制や自社の充填工場など、遂行体制の一端はあるが、人材や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ターゲットは県内外の同業他社と読み取れるが、ニーズの裏付けや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    2014年完成、2015年2月導入、7月稼働と時系列はあるが、中長期の課題検証や遂行方法は限定的。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    LPガス容器の高度処理によるリサイクルは一般的ではないが、普及度や高付加価値化の程度は具体的に示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    県内約1万8000〜2万本、石川県含め約4万~5万本の廃棄容器があり、資源循環と最終処理の社会的役割が示されている。

  • 費用対効果3

    プレス導入で処理工程数を1回に削減し能力が向上したとあるが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    容器検査から廃棄処理まで一貫した体制を構築したとあるが、先端的なデジタル技術の活用は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    資源循環・環境保全への貢献がうかがえるが、産業構造転換を示す記述は限定的。

  • 地域経済への波及3

    県内の同業他社と連携し地域の資源循環に取り組む点は読み取れるが、雇用創出や経済成長の数値は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はボンベ処理にとどまらず、バルク容器や大型のバルク貯槽の回収と切断解体処理も本格展開していきたい。県内外の同業他社の協力を得て本格稼働を目指し、環境保全や地球資源の有効活用を通して地域貢献していく。

  • 目標:まずは年間1万本の処理を目指したい。

事業者の声

「使ったものは高度処理で資源としてリサイクルし、最終処理までをきちんと果たすのが責務」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。