ものづくり補助金平成25年度製造業福井県

富裕層をターゲットとした金属洋食器製品の開発と生産性の向上

株式会社龍泉刃物

成果生産性 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 富裕層をターゲットとした金属洋食器(カトラリー)の新製品を開発する必要があった。
  • フォーク、スプーンの商品開発と研ぎ工程を短縮するため、自動バフ機を導入した。
  • 生産性 1倍→2倍。自動バフ機の導入により、一度に10本のカトラリーを研磨でき、生産効率が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社龍泉刃物
所在地福井県 越前市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数14人
資本金500万円
設立1953年

事業の背景

同社は越前打刃物の鍛造技術による包丁やプロ用シェフナイフを製造してきた。2013年にステーキナイフを発売し、国内外から注文が殺到するようになった。これまでの洋食器とは一線を画す製品を世界に展開することを目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術富裕層をターゲットとした金属洋食器(カトラリー)の新製品を開発する必要があった。
  • 生産能力カトラリーの研磨は38工程のうち8工程ほどを要し、手作業では生産性が低かった。

やったこと

フォーク、スプーンの商品開発と研ぎ工程を短縮するため、自動バフ機を導入した。デザイン、プレス成型加工、研磨の試作を経て、2016年に新製品のカトラリーセットを発表した。自動バフ機は一度にカトラリー10本を研磨でき、手作業の2倍の生産性を実現した。研磨の品質も向上し、きめ細かな表面処理が可能になった。また、磨き直しサービスを強化するために自動バフ機を活用した。

新しい製品・サービス:龍泉輪ダマスカスを用いたカトラリーシリーズ(ステーキナイフ、フォーク、スプーン)

事業の効果

  • 生産性 1倍→2倍

自動バフ機の導入により、一度に10本のカトラリーを研磨でき、生産効率が大幅に向上した。研磨の表面処理も緻密になった。磨き直しサービスの品質が向上し、顧客から「新品のよう」という喜びの声が寄せられるようになった。シリーズの完成により、国内外の直販体制を強化し、富裕層へのPR活動を展開する予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1970年代からのステンレス挑戦や2013年のステーキナイフ開始など過去の取組の流れは読めるが、経営戦略上の位置づけの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ステーキナイフが国際料理コンクールで評価され国内外から注文が殺到、約50カ月待ちという記述から強みと需要が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    直販体制への切替や国内外PRの方針は示されるが、課題の認識と高付加価値化の具体的な計画は限定的。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    手作業の2倍の生産性という数値はあるが、高付加価値創出や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員14人や設立・売上の記載はあるが、補助事業を遂行する体制や人材配置の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    富裕層をターゲットにし、切れ味や龍泉輪ダマスカスの鍛造など選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    デザイン、プレス成型、研磨の試作を経て2016年に発表したとの流れは読めるが、中長期のスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    38工程のうち研磨8工程を自動化し、10本同時研磨で手作業の2倍の生産性を示すなど高水準の高付加価値化がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    越前打刃物の産地振興や国内外へのブランド発信にわずかに触れるが、国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    生産性2倍という数値はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    越前打刃物の産地ブランドを活かし、メード・イン・エチゼンの海外展開や地域の伝統技術を事業に結びつけている。

今後の展望

カトラリーシリーズの完成により、国内外の直販体制を強化する。富裕層を中心としたユーザーへのPR活動を展開し、世界各国で「龍泉」ブランドの浸透を目指す。

事業者の声

新品のよう

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。