ものづくり補助金平成25年度製造業福井県

航空機用アルミ長尺材加工機の品質向上および納期短縮を図るための大型門形加工機の導入

株式会社イワシタ

成果部品の内製期間 2.5カ月→1.5カ月

この事例のポイント

  • 航空機産業分野への進出による発注が増えたが、高精度な加工技術の壁に直面していた。
  • 航空機の内装材のフレーム加工などに用いられるアルミ長尺材加工機の主要4部品(ベース、ヘッド、コラム、サドル)を内製化するため、5面加工門形マシニングセンタを導入した。
  • 部品の内製期間 2.5カ月→1.5カ月。内製化により納期が約1カ月短縮され、最短では1.5カ月で納入できるケースもあった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社イワシタ
所在地福井県 福井市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数50人
資本金6,500万円
設立1949年

事業の背景

当社は1960年に工作機械分野に進出し、フライス盤製造を50年以上続けてきた。平成8年にはスーパー銭湯の運営も開始し、関連会社では公共温浴施設の運営や「いきなり!ステーキ」などのフードビジネスも展開している。航空機産業分野への進出により発注が増加していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力航空機産業分野への進出による発注が増えたが、高精度な加工技術の壁に直面していた。
  • 納期・工程アルミ長尺材加工機の部品4点(ベース、ヘッド、コラム、サドル)の外注納期が2.5〜3.5カ月と長く、納期のばらつきで製造現場に手待ちが多く発生していた。
  • 納期・工程加工機全体の納期が3.5〜4.5カ月かかっていた。

やったこと

航空機の内装材のフレーム加工などに用いられるアルミ長尺材加工機の主要4部品(ベース、ヘッド、コラム、サドル)を内製化するため、5面加工門形マシニングセンタを導入した。同設備は縦・横方向を一台で工程を分けずに加工できるため、高剛性で高精度な部品の製造が可能となった。内製化により、外注より加工精度の高い部品を品質のばらつきなく製造できるようになった。部品の内製に要する期間は1.5〜2.5カ月となり、約1カ月短縮された。

  • 加工機5面加工門形マシニングセンタ

事業の効果

  • 部品の内製期間 2.5カ月→1.5カ月
  • 加工機の納期 3.5カ月→2.5カ月

内製化により納期が約1カ月短縮され、最短では1.5カ月で納入できるケースもあった。外注より加工精度が高い部品を製造できるようになり、加工の高精度化が図られた。外注加工コストも大幅に低減し、特に本事業の対象となったアルミ長尺材加工機ではコスト削減効果が大きかった。大幅な納期短縮によって受注増に対応でき、顧客からの信頼も深まった。納期短縮で生まれた余裕は納入時の調整に充てられ、新規取引先の開拓にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1960年からのフライス盤製造50年超の実績と、航空機分野への進出を踏まえた大型投資という一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    航空産業の市場拡大に伴う受注増や顧客からの信頼向上が書かれ、強みを踏まえた内容とわかるが、外部環境の分析は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注部品の納期2.5〜3.5カ月とばらつきによる手待ちという課題を示し、内製化で部品納期を約1カ月短縮した具体的な解決策が書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    内製の部品納期を約1カ月短縮、加工機納期を最短1.5カ月とする数値目標と実績が示され、実現性の裏付けもある。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    後継者が投資を決断したことや取締役管理部長の存在はうかがえるが、人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    航空機の内装材や機体構造材のフレーム加工向けという用途と、高精度な部品による顧客の信頼向上や受注増が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入初年度から内製が本格稼働し、利用範囲を構造材へ拡大したと書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    5面加工門形マシニングセンタによる高剛性・高精度加工を特徴とし、加工精度の高さは示されるが、市場での希少性や普及度の数値は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    航空産業分野の成長や普及が述べられている程度で、経済波及効果や雇用創出といった国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    外注コストの大幅低減と納期短縮による効果が述べられるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    5面加工による一台での加工は技術的特長として書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空・宇宙という成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への寄与は具体的に述べられていない。

  • 地域経済への波及2

    福井市の企業であることは書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への効果は明示されていない。

今後の展望

航空機産業分野の成長による効果に期待するとともに、自動車や環境・エネルギー、健康・医療など、より多様な成長分野での利用拡大を目指す。

事業者の声

ものづくり補助金等の支援を受けた大型投資は、従来なら逃していた案件の受注とともに、納入機械の品質向上から新規取引先開拓に繋がっている。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。