ものづくり補助金平成25年度製造業山梨県

板こんにゃく用の原料の大量製造と異物混入の防止・除去と自動計量包装の自動化ラインの構築

株式会社 丸山商店

この事例のポイント

  • 外玉は種用にまわるため出荷量が総出荷量の5〜10%ほどしかなく、板こんにゃく用の原料を大量に確保しにくい。
  • 板こんにゃく用の原料を大量に製造するため、細かく砕けたこんにゃく粉の粒子を取り出し、外玉の粉に均等に混ぜ合わせる配合機などの設備を導入した。
  • 原料投入から計量・包装までを自動化したことで、手作業による異物混入を未然に防げるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 丸山商店
所在地山梨県 山梨市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,材料製造プロセス,製造環境
従業員数15人
資本金2,000万円
設立1987年

事業の背景

丸山商店は1951年に創業した蒟蒻粉製造卸問屋で、現社長の父が新規事業として始めた。こんにゃく芋は山梨ではほとんど作られておらず、国内主産地の群馬県が90%を占める。原料の95%は国産だが、中国やミャンマー、インドネシアなどからの輸入も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力外玉は種用にまわるため出荷量が総出荷量の5〜10%ほどしかなく、板こんにゃく用の原料を大量に確保しにくい。
  • 品質・精度異物混入の防止・除去が十分に自動化されておらず、小さな異物が混入する不安があった。
  • 人手・技能原料投入から計量・包装までの工程で手作業が多く、異物混入の原因になるとともに製造時間やコストがかかっていた。

やったこと

板こんにゃく用の原料を大量に製造するため、細かく砕けたこんにゃく粉の粒子を取り出し、外玉の粉に均等に混ぜ合わせる配合機などの設備を導入した。異物除去ラインには振動フルイ、マンゴク式フルイ、金属探知機、磁石を組み合わせ、異物を完全に除去する仕組みを構築した。後工程の計量・包装を自動化するため自動計量包装機を導入し、配合機と合わせて原料投入から計量・包装までの自動化ラインを稼働させた。1200kgのコンテナ入りのこんにゃく芋を1日36トン、ベルトコンベヤーに空けて砂払いし、水路を通して洗い機、スラーサー、乾燥機(2時間)で乾燥させ、製粉・配合へと流す工程である。

加工機配合機
加工機振動フルイ
加工機マンゴク式フルイ
検査測定金属探知機
その他磁石
加工機自動計量包装機

事業の効果

原料投入から計量・包装までを自動化したことで、手作業による異物混入を未然に防げるようになった。異物除去設備を見直した結果、自信を持って製品を送り出せる設備になった。製造時間が短縮され、コストの削減も達成できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業1951年で父の新規事業として始まり、二代目が事業を大きくしたいと語る経緯は書かれているが、経営戦略としての位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国産原料が95%、群馬県が国内生産の90%という外部環境と、異物除去への強い自信が書かれているが、競争優位としての整理は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    粉への異物混入の発見や手作業による異物混入のリスクを課題として具体的に挙げ、自動化ラインで解決する流れが示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製造時間の短縮やコスト削減に触れているが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • 事業を進める体制2

    従業員15人(うち10名は10月〜3月)と記載があるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力についての記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    需要の多い板こんにゃく用原料と、味しみの良さ・安全性を提供価値として示し、外玉粉の活用という具体的な製造方法も書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    第一段階として配合機等を導入し、異物除去ラインと計量包装の自動化を段階的に進める流れが書かれているが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達2

    資本金2,000万円の記載はあるが、資金調達や金融機関からの融資に関する記述は見当たらない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    こんにゃくは変化の少ない産業とされ、白度の高い白滝の安定製造を研究中とあるが、高付加価値化や高価格化の具体的な記述は少ない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国産原料の割合や山梨名産品にこんにゃくが入ることは書かれているが、経済波及や雇用創出の具体的な効果は示されていない。

  • 費用対効果2

    製造時間の短縮とコストの削減を達成したとあるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動計量包装機や自動化ラインの導入は書かれているが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山梨県牧丘町での立地や地域農家との歴史は書かれているが、地域経済の牽引や雇用創出の規模は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

白度の高い白滝をつくるためのこんにゃく粉の安定製造を研究中である。また、近年増えている、こんにゃく芋から直接こんにゃく製品を作る顧客向けに、水洗いしたこんにゃく芋の販売にも力を入れている。

事業者の声

「おやじに洗脳されて、何の疑いもなく入った仕事。こんにゃくに興味もなかったけれど商売を大きくしたいという気持ちが強かったですね。」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。