ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

手打ちに近い食感の生そば製造を実現するための真空ミキサー導入事業計画

信越明星株式会社

この事例のポイント

  • 冷凍そばの市場が急速に拡大しているのに対し、生産体制の増強が必要となっていた。
  • ミキサーを真空対応に改造し、試作を繰り返すことで流水解凍タイプの茹で冷凍そばの良好な製品を開発した。
  • 減圧下でミキシングすることで生地内の空気が脱気され、コシが強く和の風味が感じられる麺に仕上がった。

事業者のプロフィール

事業者名信越明星株式会社
所在地長野県 上田市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数96人
資本金3,000万円
設立1963年

事業の背景

同社は1963年に明星食品のインスタントラーメン工場として創業し、その後独自にそばの製造・販売を始めた。事業内容はチルド麺・冷凍麺の製造販売である。長野県では生そばの全国シェアは高いが、冷凍そばは1割程度にとどまる。冷凍食品は厳しい衛生管理と大きな設備投資が必要で、地元企業の参入が難しい分野である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力冷凍そばの市場が急速に拡大しているのに対し、生産体制の増強が必要となっていた。
  • 新製品・新技術簡便性をより高めた流水解凍タイプの冷凍そばを開発する必要があった。
  • 品質・精度生そばの品質を左右する粗生地のミキシング工程で、手打ちに近い食感を実現する必要があった。

やったこと

ミキサーを真空対応に改造し、試作を繰り返すことで流水解凍タイプの茹で冷凍そばの良好な製品を開発した。さらに工程改善を行い、製品化に成功した。生そば製造では真空ミキサーを導入し、減圧下でミキシングを行うようにした。

  • 加工機真空対応ミキサー真空ミキサー

新しい製品・サービス:流水解凍タイプの茹で冷凍そば

事業の効果

減圧下でミキシングすることで生地内の空気が脱気され、コシが強く和の風味が感じられる麺に仕上がった。水和も均一かつ確実に行えるため、そば粉比率の高い高付加価値な生そばを提供できるようになった。流水で手軽に解凍して喫食できる冷凍そばの製品化にも成功した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    1963年創業後に独自そば事業へ展開し、冷凍そばで20年以上のノウハウを蓄積したと記載があり、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    長野県のそばシェア37%に対し冷凍そば約1割と記載があり、市場と自社の強みへの言及はあるが分析は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    冷凍そばの市場拡大を背景に新工場を建設する方針は書かれるが、課題の具体的認識は読み取りにくい。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    総投資額20億円と記載はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社員の自信や高度な品質管理体制の構築に触れているが、人材や事務体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    簡便性とおいしさを求める消費者ニーズ、流水で解凍して食べる商品、スーパーの買ってみたい30品への選定など具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    2014年秋竣工をめざす新工場建設と冷凍そばの開発着手が書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は不明確。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    冷凍そばは県内シェアが低く参入が難しい分野と記載され、高付加価値商品の差別化も明示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地元企業の参入が難しい分野で地域の食品産業に関わるとあるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    産地と直接契約しトレーサビリティに配慮する取り組みは書かれるが、デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    長野県や安曇野市の産地と契約する地域資源の活用が書かれ、地域との関わりはうかがえるが成長への寄与は薄い。

今後の展望

新工場を2014年秋に竣工させ、冷凍そばと生そばの増産を図る計画である。総投資額は約20億円を見込み、売上高への寄与も期待している。

事業者の声

近年、冷凍技術が急速に向上。簡便性とおいしさを求める消費者ニーズの高まりもあり、冷凍麺市場が急速に拡大している

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。