ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

水素ステーション用プレクール熱交換器の設備導入による試作開発

オリオン機械株式会社

成果コスト 2,000万円→1,200万円

この事例のポイント

  • 水素ステーションの小型化と低コスト化が課題となっていた。
  • 熱交換器の伝熱コイルを内製化するため、パイプを加工するCNCベンダー加工機と自動配管溶接機などを導入した。
  • コスト 2,000万円→1,200万円。水素用プレクール熱交換器は、従来比で約60%(2,000万円→1,200万円)のコスト低減と、設置面積を約20%(0.…

事業者のプロフィール

事業者名オリオン機械株式会社
所在地長野県 須坂市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,接合・実装
従業員数583人
資本金1億円
設立1946年

事業の背景

同社は1946年創業で、酪農機器の国内トップブランドとして知られ、真空・冷凍・空調の技術を産業機器分野にも展開してきた。燃料電池自動車の普及に伴い、水素ステーションの市場規模は2020年に924億円、2030年には5,019億円に拡大すると予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術水素ステーションの小型化と低コスト化が課題となっていた。
  • 生産能力水素ステーション事業の市場を獲得するため、プレクール熱交換器を試作開発する必要があった。

やったこと

熱交換器の伝熱コイルを内製化するため、パイプを加工するCNCベンダー加工機と自動配管溶接機などを導入した。様々な条件下で試作を繰り返し、120メガパスカルの耐圧をクリアする溶接技術を確立した。信州大学、長野県中小企業振興センター、長野県工業技術総合センターと連携して開発を進めた。平成26年度は原発作業・感染症医療向けの新温調防護服の開発のため、小型冷凍機の精密性能評価試験装置を導入し、冷凍機ユニットを最適化して試作開発品を製作した。

加工機CNCベンダー加工機
加工機自動配管溶接機
検査測定小型冷凍機の精密性能評価試験装置

新しい製品・サービス:水素ステーション用プレクール熱交換器、および原発作業・感染症医療向けの新温調防護服

事業の効果

  • コスト 2,000万円→1,200万円
  • 設置面積 0.72㎡→0.15㎡
  • 水素用熱交換器は従来比40%のコスト削減
  • 水素用熱交換器は従来比80%の小型化

水素用プレクール熱交換器は、従来比で約60%(2,000万円→1,200万円)のコスト低減と、設置面積を約20%(0.72㎡→0.15㎡)に小型化することを達成した。新コア技術となる水素用熱交換器として、従来比40%のコスト削減と80%の小型化も実現した。伝熱コイルの内製化により、量産化の基盤が整った。新温調防護服は試作開発品を製作し、今後外部機関での評価を経て市場投入を図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    酪農機器で培った真空・冷凍・空調技術を産業機器へ広げた経緯が書かれ、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    水素ステーション市場が441億円から2030年5,019億円へ拡大と見込まれ、同社の市場獲得と優位性確保の狙いが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    従来比40%のコスト削減と80%の小型化という課題解決と高付加価値化の成果が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従来比約60%の低コスト化(2,000万円→1,200万円)と設置面積約20%の小型化など、具体的な目標と達成値が示されている。

  • 事業を進める体制3

    信州大学や県の工業技術総合センターと連携し、従業員583名の体制で内製化を進めたと書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    技術者が顧客を訪問してニーズを聞き出す営業体制が書かれ、ニーズの裏付けは読み取れるが、ターゲットの整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作を繰り返し120メガパスカルの耐圧をクリアしたことや、次の開発へつなげる方針が書かれているが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    水素用熱交換器は従来比で大幅なコスト削減と小型化を実現し、同分野で高水準の高付加価値化を図る内容が書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    水素ステーションの普及や原発・感染症医療の現場への貢献が書かれ、国が補助する理由の一端はうかがえるが定量的な波及効果はない。

  • 費用対効果3

    コスト60%削減や小型化など投資効果の改善は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    大学や公設試との連携が書かれるのみで、デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はわずかにうかがえる程度。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    水素ステーションや燃料電池車という成長分野への進出が書かれ、構造転換への寄与がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    須坂市の企業であることは書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作開発品について外部機関での評価を行った後、市場投入を図る。

事業者の声

これがチャレンジ性のある開発を手がけるきっかけになりました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。