ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

ドラム缶再生設備の能力強化

久保田容器工業株式会社

この事例のポイント

  • 食品用途への安全意識と需要の高まりに対して、再生ドラム缶の外観品質を上げることが課題になっていた。
  • 塗装の前処理に主眼をおき、スチールショットブラストの機械設備を導入して製造プロセスを再構築した。
  • 再生ドラム缶の外観品質が向上し、塗装の品質を高めることができた。

事業者のプロフィール

事業者名久保田容器工業株式会社
所在地長野県 松本市
業種金属製品製造業
技術分野材料製造プロセス,表面処理
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1963年

事業の背景

久保田容器工業は1963年に18リットル缶の再生事業で創業し、食品原料用途に使われた缶の再生に特化している。海外のドラム缶の再生も手がけており、海外製は板厚が薄くサイズもまちまちなため他社はほとんど行っていない。再生缶は資源リサイクルと環境配慮に合致し、価格の安さもあって需要が高まっている。集荷・配送は自社の専用トラック19台で行い、輸送力も強みになっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度食品用途への安全意識と需要の高まりに対して、再生ドラム缶の外観品質を上げることが課題になっていた。
  • 品質・精度現状のドラム缶は塗料を上塗りするため塗膜片がはがれ、食品に混入する恐れがあった。

やったこと

塗装の前処理に主眼をおき、スチールショットブラストの機械設備を導入して製造プロセスを再構築した。ショットブラストでドラム缶の塗装をはがし、原缶のラベルや旧塗膜を除去して再塗装の固着力を高めた。輸入ドラム缶は板厚が薄くブラスト時に缶が変形する問題があったため、投射材(鉄の粒)の選定と速度の調整を実験で繰り返し、最適な装置に仕上げた。

加工機スチールショットブラスト機械設備

事業の効果

再生ドラム缶の外観品質が向上し、塗装の品質を高めることができた。塗膜のはがれによる食品への混入リスクを抑えつつ、食品用途の安全意識の高まりに応える体制になった。今後は従来顧客からの受注を増やし、新規顧客を獲得することを目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    食品向け再生缶に特化し創業以来の事業を継続しているとあり、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外ドラム缶の再生を手がける点や自社専用トラック19台による輸送力が強みとして書かれ、外部環境との関係は一部読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    食品への塗膜混入という課題とショットブラスト導入による固着力向上は書かれているが、付加価値増や成長目標の数値は示されていない。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    実験を繰り返し最適な装置に仕上げたとあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    食品安全意識の高まりや資源リサイクル・環境配慮への需要増、海外缶の再生への対応など、ニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    投射材の選定や速度調整を繰り返したとあるが、中長期のスケジュールや課題解決の進め方は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    海外ドラム缶の再生を他社がほとんど行わないとあり、ニッチ性はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    食品容器のリサイクルや環境配慮、日本の農産物輸出増による需要拡大への期待が書かれ、公的意義はわずかにうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    松本の立地を活かして全国の顧客に効率よく配送していると書かれ、地域特性の活用は読み取れるが、雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は更なる従来顧客の受注増と新規顧客獲得を目指す。

事業者の声

使用済みの缶はひとつひとつ違うため、再生加工の自動化が困難。人の目で見て判断するので、どうしても人の介在が多くなってしまいます

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。