ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

自動車部品加工の事業拡大を目指した量産型無電解ニッケルめっき技術と装置の開発

力石化工株式会社

この事例のポイント

  • 自動車の重要保安部品であるブレーキピストンへの無電解ニッケルめっきで、高品質化(変種変量・洗浄性の高度化)が課題となっている。
  • 高品質で変種変量に対応した高度な無電解ニッケルめっき技術と装置の開発を行った。
  • めっき品質の安定化と高品質化が図られ、自動車部品への事業拡大の目途が立った。

事業者のプロフィール

事業者名力石化工株式会社
所在地長野県 坂城町
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数65人
資本金1,000万円
設立1946年

事業の背景

同社は1946年に創業しためっき加工会社で、自動車・建機・機械・電気部品などへの多種多様なめっき加工を手がけている。めっきは環境負荷や作業環境の面で課題が多い業種であり、同社は早くから環境負荷削減や自動化に取り組んできた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度自動車の重要保安部品であるブレーキピストンへの無電解ニッケルめっきで、高品質化(変種変量・洗浄性の高度化)が課題となっている。
  • 生産能力ブレーキピストンは種類が非常に多く、大量に必要とされる治具をいかに削減するかが課題となっていた。
  • コスト・採算環境負荷の低減と、コストダウンにつながるめっき技術の高度化が求められていた。

やったこと

高品質で変種変量に対応した高度な無電解ニッケルめっき技術と装置の開発を行った。県工業技術総合センターおよび(公財)さかきテクノセンターと共同で、3Dプリンタを活用した治具の開発に取り組んだ。洗浄性を高度化するとともに、蒸気量の削減と水洗水リサイクルなど環境負荷を低減する量産型無電解ニッケルめっき装置を開発した。あわせて専用のめっきライン建屋を建設した。

加工機量産型無電解ニッケルめっき装置
その他3Dプリンタ(治具開発用)
その他大型排風装置

新しい製品・サービス:量産型無電解ニッケルめっき装置および高度化した無電解ニッケルめっき技術

事業の効果

めっき品質の安定化と高品質化が図られ、自動車部品への事業拡大の目途が立った。環境負荷の低減と洗浄性の高度化により、コストダウンにもつながる見込みである。また、変種変量生産に対応できる体制が整い、ブレーキピストンの量産に向けた基盤ができた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業70年で硬質クロムめっきや機能めっきに継続して取り組んできたと書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    自動車部品への事業拡大を目指すとあるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は記述されていない。

  • 課題の認識と解決3

    ブレーキピストンの治具削減や変種変量対応という課題が示され、解決策として装置開発が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの目標数値は記載がなく、自動車部品への事業拡大の目途が立ったとのみ書かれている。

  • 事業を進める体制3

    県工業技術総合センターや公財さかきテクノセンターとの共同開発、社員研修や専門学校通学が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ブレーキピストンの変種変量・高品質・高信頼性が価値として示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    3Dプリンタ治具の開発、水洗槽や装置開発、建屋建設など取組の流れは書かれているが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ニッケルめっきは一般的な技術だが、無電解ニッケルめっきの量産型で高品質化を図る点が書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    自動車部品の製造基盤を支える役割や地域のものづくり支援がうかがえるが、経済波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    蒸気量削減や水洗水リサイクルなど環境負荷低減が書かれるが、費用対効果を示す数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    3Dプリンタを活用した治具開発など新技術の利用がうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    坂城町の地域のものづくりを支える役割が書かれているが、雇用創出や地域成長への数値的効果はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動車部品への事業拡大を目指し、100年企業をめざしてさらに新しい技術に挑戦していく。

事業者の声

時代はどんどん変わっていくので、当社も新しいことにチャレンジしていきたい。今年は創業70周年。100年企業を目指してさらに頑張っていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。