ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

鋳物仕上工程用NC制御型多軸加工機導入による複雑立体鋳物製品の高度化

吉田工業株式会社

この事例のポイント

  • アルミ鋳物の砂型を金属加工で金型をつくる従来の方法ではリードタイムが1カ月もかかっていた。
  • 非接触で形状を測定できる3次元デジタイザーを導入し、金型及び金型部品の製造における摩耗変化を測定した。
  • 金型の摩耗変化を面全体で可視化し、部位ごとの進度を数値で評価できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名吉田工業株式会社
所在地長野県 佐久市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数250人
資本金5,600万円
設立1965年

事業の背景

取引先企業の海外展開に応じて2012年に中国広東省へ進出した。国内では自動車部品に加え、新たな試作開発領域を広げる必要があった。同社はアルミ鋳造の開発設計から出荷まで一貫生産し、自動車・二輪車メーカーにブレーキやクラッチなどの重要保安部品を供給している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算アルミ鋳物の砂型を金属加工で金型をつくる従来の方法ではリードタイムが1カ月もかかっていた。
  • 納期・工程リードタイムの大幅な短縮を図る必要があった。
  • 品質・精度金型の摩耗進度が大きく、型精度を長く維持できなかった。
  • コスト・採算グローバル調達の加速により、さらなる品質向上と低コストが求められていた。

やったこと

非接触で形状を測定できる3次元デジタイザーを導入し、金型及び金型部品の製造における摩耗変化を測定した。レーザーで面全体をスキャンして変化箇所を可視化し、数値の変化量から部位ごとの進度を評価した。また、3Dプリンターを導入し、砂を積み上げて造形する砂型を製造できるようにした。これにより木型レスで試作し、超短納期に対応できるようにした。

新しい製品・サービス:3Dプリンターを使った砂型3次元ダイレクトプリントによる木型レス試作サービス

事業の効果

金型の摩耗変化を面全体で可視化し、部位ごとの進度を数値で評価できるようになった。砂型の木型レス試作により超短納期に対応でき、量産時のコスト削減を実現する付加価値の高いサービスを提供できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来の鋳造・加工の一貫体制を基に、3Dプリンターと3次元デジタイザーを導入し新分野の試作へ広げると書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先の海外展開に応じて中国に進出し、自動車以外の分野を模索すると書かれているが、市場データや自社の強み・弱みの分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    砂型製造のリードタイムが1カ月かかる課題を示し、3Dプリンターで超短納期に対応するとあるが、財務や数値目標の記載は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の増加や賃上げを示す数値目標は書かれていない。3Dプリンターは約1億円とあるのみ。

  • 事業を進める体制3

    新卒採用を積極的に行い、ベテランからの技術承継を進めるなど人材面の取り組みが書かれているが、体制の具体的人数は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    超短納期と木型レス試作を強みとし、技術営業で新規顧客を開拓すると書かれているが、ターゲットや顧客ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    新卒採用や年度計画の立案、現場検証を経て成果を発表する進め方が書かれているが、スケジュールの詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    砂型3次元ダイレクトプリントによる木型レス試作は、普及度の低い技術と読めるが、高付加価値化の度合いは数値で示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    自動車・二輪車の重要保安部品を供給し、取引先は国内外に広がると書かれているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dプリンターと3次元デジタイザーを組み合わせ、木型レス試作で量産コストを削減するとあり、デジタル技術の活用がうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    環境・くらし・健康など成長分野への進出を模索すると書かれているが、構造転換への言及は限定的である。

  • 地域経済への波及2

    佐久市の企業として紹介されているが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は少ない。

事業者の声

金型の摩耗変化を測定する3次元デジタイザーと、3Dプリンターを組み合わせることで、その効果が絶大になる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。