ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

次世代自動車の部品加工を想定した応力低減切削加工技術の確立。

有限会社ナツバタ製作所

この事例のポイント

  • 外注による下穴加工に約2日を要し、取引先の特急納品の要求を満たせていない。
  • 高圧対応の複合旋盤装置を特注で製作し、深穴の下穴加工から高精度加工までを自社で一貫して行えるようにした。
  • 高圧対応の複合旋盤装置で長尺ものの深穴の高精度加工条件を見出し、当初目標とした加工精度を得た。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ナツバタ製作所
所在地長野県 須坂市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数5人
資本金300万円
設立1990年

事業の背景

金属切削加工を手がけ、工作機械部品の多品種少量生産を行っている。リーマンショック後の受注減の中で、取引先から特急納品とコストダウンを求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程外注による下穴加工に約2日を要し、取引先の特急納品の要求を満たせていない。
  • コスト・採算外注加工はコスト面でも経費が高く、コストダウンの要求に応えられていない。
  • 生産能力長尺ものの深穴切削を自社で一貫して行うための複合旋盤装置が必要である。

やったこと

高圧対応の複合旋盤装置を特注で製作し、深穴の下穴加工から高精度加工までを自社で一貫して行えるようにした。高水圧での切粉除去を前提に加工条件を検討し、長野高専および工具メーカーとの共同研究で自社加工の技術的課題を克服した。

事業の効果

高圧対応の複合旋盤装置で長尺ものの深穴の高精度加工条件を見出し、当初目標とした加工精度を得た。自社での一貫加工により納期短縮を実現し、精度の高さが評価されて受注量が増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    リーマンショック後の逆風を機にした『旋盤屋としてどこまでできるか』という方針と、深穴加工の内製化が示されているが、中長期の戦略位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    外注に頼っていた深穴の高精度加工を自社化し、精度の高さが評価され受注量が増えたと書かれ、強みの活用はうかがえるが市場分析の記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    外注約2日・経費25%高という課題を示し、自社加工で納期短縮と受注増を実現したと、数字を挙げて課題と解決の関係が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値や賃上げに関する目標値は示されておらず、加工精度の目標(直進性や真円度)の記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    社員6人、NC旋盤8台、社員研修の実施など体制は読み取れるが、補助事業の遂行体制として具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    精度の高さが評価されて受注が増えたことや、ロックグラス等のサンプルが示されているが、顧客ターゲットの整理は読み取りにくい。

  • 事業化までの道筋2

    社員研修や人材育成の方針は書かれているが、補助事業の遂行スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    深穴の高精度加工は多品種少量の特殊分野とされ、高付加価値化の方向は読み取れるが、高水準の価格化を示す数字は無い。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の中小製造業の技術継承や人材育成への取組はうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果3

    NC旋盤導入で納期短縮と受注増が実現したとあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    須坂市の企業として、地域で旋盤加工の技能を守り若手を育てる姿勢はうかがえるが、地域の経済成長への寄与は具体的に書かれていない。

今後の展望

  • 目標:深穴の高精度加工で直進性14、工=280、振れ0.05mmを実現(導入前の自社加工の水準)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。