ものづくり補助金平成25年度製造業静岡県

品質安定化・短納期化を実現するチップソーホーニング(エアーブラスト)自動化システム開発

株式会社村松製作所

成果ホーニング加工の担当数 1台/人→3台/人

この事例のポイント

  • ホーニング加工において、丸鋸のチップろう付けで生じた焦げの除去と安定した品質の確保が課題となっていた。
  • ホーニング加工機を導入し、表面処理技術の加工方法の改善と加工工程の自動化に係る研究・開発に取り組んだ。
  • ホーニング加工の担当数 1台/人→3台/人。丸鋸の搬出搬入作業が自動化され、作業性の課題が解決された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社村松製作所
所在地静岡県 浜松市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
資本金1,512万円
設立1976年

事業の背景

当社は昭和21年にオートバイ製造に係る外注部門として創業し、現在は硬質クロムメッキの専門工場として、刃物・工作機械部品・精密機械部品のメッキ加工を手掛けている。高品質で短納期の対応力が強みで、ホーニング加工は県西部の刃物業界が中心だった。近年、金属加工用のチップソー丸鋸が主流になり、自動車産業や鉄道産業などでの需要が拡大し、東南アジア等の海外の日系企業や現地自動車関連企業でも使用が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ホーニング加工において、丸鋸のチップろう付けで生じた焦げの除去と安定した品質の確保が課題となっていた。
  • 納期・工程不良率ゼロと段取りの効率化が課題となっており、短納期への対応が求められていた。
  • 人手・技能ホーニング加工は1人1台の体制で、作業者の負担が大きかった。

やったこと

ホーニング加工機を導入し、表面処理技術の加工方法の改善と加工工程の自動化に係る研究・開発に取り組んだ。自動化方法として、丸鋸の搬入・搬出の設備構造を検討し、基本設備・冶具部品を発注して設備を製作した。投入ラインへの組付け調整を行い、試作作動では自動化システムに関する特許出願を含めて実施した。作動及び加工の各データを収集し、稼働に係る最終調整を経て量産ラインへの投入を進めている。従来1人1台だったホーニング加工を、1人2〜3台受け持ちできるよう自動化に向けた作業環境づくりを展開中である。

加工機ホーニング加工機(丸鋸自動搬入・搬出マテリアルハンドリング装置を含む自動化システム)

新しい製品・サービス:丸鋸へのホーニング加工の安定化と品質維持を可能とする自動化システム(エアーブラスト)

事業の効果

  • ホーニング加工の担当数 1台/人→3台/人

丸鋸の搬出搬入作業が自動化され、作業性の課題が解決された。自動搬入・搬出による時間短縮と重作業の軽減が実現した。加工物の固定方法を改善し、品質安定化を実現した。今後は加工状況の視察を可能にした営業活動により、顧客への品質改善提案型企業としての受注を目指す。国内だけでなく海外も含めた事業展開が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のホーニング・メッキ事業の延長で丸鋸向け加工へ展開する一貫性はうかがえるが、経営戦略上の明確な位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県西部刃物業界に限られた市場を、丸鋸のホーニング加工安定化で海外含め広げる方針と、不良率ゼロや短納期への強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    不良率ゼロと段取り効率化という課題を明示し、搬入・搬出の自動化と加工物固定の改善で解決する方針が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    1人1台から1人2〜3台受持ちへという変化は示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    設備開発の工程(設計、発注、製作、組付け、試作、最終調整)が順に示されているが、体制や人材の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    丸鋸向けホーニングの品質安定と短納期を強みとし、チップソー需要拡大という顧客ニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋4

    設備構造研究から量産投入までの8工程が順序立てて示され、特許出願や最終調整も含まれ遂行方法が明確である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    丸鋸の金属加工用チップソー分野へ用途を移し、ホーニング加工の高付加価値化を図る内容が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    自動車・鉄道産業や東南アジアへの海外展開など波及は書かれるが、雇用創出などの国の補助理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    重作業の軽減や時間短縮は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動搬入・搬出の自動化は示されるが、先端デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    チップソー需要の拡大や海外展開がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    県西部地区の刃物業界を基盤に浜松の地域ものづくりと関わる記述はあるが、地域の雇用や成長への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ホーニング加工のマーケットを県西部の刃物業界から広げ、国内のみでなく海外も含めた事業展開を図れると考えている。

事業者の声

技能を高めるため、人財育成に注力している

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。