ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

金型の提案力とスピード対応で差別化を図り、収益性を高める

枚岡合金工具 株式会社

成果新作金型の製作リードタイム 25日→13.5日

この事例のポイント

  • 新作の金型の製作リードタイムが従来25日と長く、修正金型も15日かかっていた。
  • 1回目の補助金で3D解析ソフトウエア、3DCAD/CAM、鍛造支援ソフトを導入し、金型を3DCADで設計して3DCAMで最適な生産データを作るデジタルものづくり基盤を整えた。
  • 新作金型の製作リードタイム 25日→13.5日。金型の製作リードタイムが大幅に短縮され、新作金型は従来25日から13.5日に半減した。

事業者のプロフィール

事業者名枚岡合金工具 株式会社
所在地大阪府 大阪市生野区
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数22人
資本金1,000万円
設立1949年

事業の背景

昭和24年の創業から冷間鍛造部品用金型の設計・製造や金型の補修を手がけてきた。現在は金型事業に加え、文書・図面管理システム「デジタルドルフィンズ」を扱うIT事業、3S活動のコンサルティングを行う教育事業の3本柱を確立しつつある。主力の金型は自動車部品や建築・土木用部品、工作機械用部品の生産で使われ、主な取引先は自動車関連、建築・土木関連、工作機械関連である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程新作の金型の製作リードタイムが従来25日と長く、修正金型も15日かかっていた。
  • 納期・工程金型製作のCAMデータ作成は外注に頼っており、ボトルネック工程となっていた。
  • 生産能力超精密異型状部品を量産できる金型を作る、ハード・ソフト両面の体制が整っていなかった。
  • 品質・精度金型で作った部品を評価する鍛造解析を社内で行えず、高精度な測定装置も社内に保有していなかった。

やったこと

1回目の補助金で3D解析ソフトウエア、3DCAD/CAM、鍛造支援ソフトを導入し、金型を3DCADで設計して3DCAMで最適な生産データを作るデジタルものづくり基盤を整えた。関連ソフトを使いこなす人材は1年かけて育成した。2回目の補助金では高性能な立型マシニングセンター(MC)を購入し、ハード・ソフト両面から超精密異型状部品が量産できる金型を作る体制を目指した。CAMでの加工は型彫り放電加工の放電用電極製造に多用し、それまで外注していたCAMデータ作成を内製化した。

ソフト3D(3次元)解析ソフトウエア
ソフト3DCAD/CAM
ソフト鍛造支援ソフト
加工機高性能な立型マシニングセンター(MC)

事業の効果

  • 新作金型の製作リードタイム 25日→13.5日
  • 修正の金型は従来の15日から当日-3日以内を実現

金型の製作リードタイムが大幅に短縮され、新作金型は従来25日から13.5日に半減した。3次元設計図面を用いた顧客との打ち合わせもスムーズに進み、承認スピードが早まった。内製化した放電用電極の生産リードタイムは従来比で半減以下となり、社内で鍛造解析も行えるようになった。中小の鍛造・転造メーカーからの解析依頼が増え、現在は月20社ほどの受注を獲得している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    2年連続で補助金を受給し、3Sや中期ビジョンに沿って金型事業の設備投資を積み上げている点が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    金型の提案力とスピード対応で差別化する方針を示し、新作金型のリードタイムを25日から13.5日へ半減させている。

  • 課題の認識と解決4

    金型製作のボトルネックだったCAM作成を内製化し、修正金型を15日から当日〜3日以内へ短縮する課題解決を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイム半減や当日〜3日以内の数値目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    1年かけてCAD/CAM関連ソフトを使いこなす人材を育成し、2回目の補助事業に向けて体制を整えたと書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車部品・建築土木・工作機械向けの金型で、提案力とスピード対応により選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    1回目でソフト導入、2回目で高精度MC導入と段階的に進め、今後は試作開発や鍛造解析の受託へ展開する方針が示される。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    金型は自動車部品などで使われるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準を示す記述は見当たらない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    鍛造メーカーからの解析依頼が月20社ほどあり、中小の鍛造産業を支える効果がうかがえるが、国が補助する理由は薄い。

  • 費用対効果2

    導入設備の投入額と付加価値増加や生産性向上の数値的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    3次元CAD/CAMや鍛造解析ソフトの活用で、無人運転や海外鍛造メーカー向け提案へつなげる構想が示されている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外鍛造部品メーカー向けの課題解決提案や試作開発への進出を検討しているが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及3

    東大阪市立産業技術支援センターを活用し、大阪の製造業仲間と3Sを学ぶなど、地域の資源を活かす取組がある。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は、ノウハウを蓄積する金型を使った部品の試作開発や鍛造試験の受託を狙う。解析ニーズも高まるとみて、海外鍛造部品メーカーを対象に課題解決提案サービスの展開も検討する。文書管理・図面管理システムで磨いたITスキルも活かし、さまざまなソリューション事業を目指す。

事業者の声

「現在の枚岡合金がある のは3S活動の展開が大きい。新規事業も3Sから生まれた」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。