ものづくり補助金平成25年度製造業愛知県

細い線径かつ大きい外径の大物ばねの試作開発とその生産効率の向上

有限会社井上製作所

成果手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上

この事例のポイント

  • 外径が120mmなど大きいバネの依頼が増えたが、市販の機械では製造できない形状があり、手作業になるため精度にばらつきが出ていた。
  • 平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業(ものづくり補助金)を活用し、細い線径かつ外径の大きな大物バネを製造できる特殊な機械をオリジナルで開発した。
  • 手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上。手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上し、段取り時間の短縮や材料ロスの減少により製品の安価な供給が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社井上製作所
所在地愛知県 刈谷市
業種非鉄金属製造業
技術分野精密加工
従業員数13人
資本金502万円
設立1981年

事業の背景

有限会社井上製作所は愛知県刈谷市にあるバネメーカーで、自動車を中心に医療、工作機械、土木建築など様々な分野にバネを供給している。押しバネ、ねじりバネ、薄板バネ、引張バネなど種類は多彩で、特に線径4mm以上・外径80mm以上の比較的大きなバネを短納期・低価格で生産することを得意としている。多品種・小ロットや1個からの注文にも応じ、取引先を拡大してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力外径が120mmなど大きいバネの依頼が増えたが、市販の機械では製造できない形状があり、手作業になるため精度にばらつきが出ていた。
  • 品質・精度手作業では精度にばらつきが出て、量産になった際に対応ができなかった。
  • コスト・採算機械を導入すれば対応できるが高コストになり、低価格での供給という強みが薄れるおそれがあった。
  • 生産能力細い線径のバネの依頼も増えていたが、市販機械では線径2mm〜5mmなら外径75mmまでしか対応できなかった。

やったこと

平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業(ものづくり補助金)を活用し、細い線径かつ外径の大きな大物バネを製造できる特殊な機械をオリジナルで開発した。社内で検討を重ね、機械や金型メーカーなどと連携して取り組み、線径2mm〜5mmで外径120mm程度のバネを製造できる機械を開発した。この機械を導入することで、手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上し、段取り時間の短縮や材料ロスの減少により製品の安価な供給が可能になった。

加工機線径2mm〜5mmで外径120mm程度のバネを製造できる特殊機械

新しい製品・サービス:線径2mm〜5mmで外径120mm程度のバネを製造できる特殊な機械

事業の効果

  • 手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上
  • 段取り時間の短縮や材料ロスが減り、製品の安価な供給が可能になった
  • 短納期を実現
  • 対応可能な外径 75mm→120mm

手作業に比べて製品のばらつきが減り精度が向上し、段取り時間の短縮や材料ロスの減少により製品の安価な供給が可能になった。短納期も実現し、これまで取引のなかった新分野への参入も図れるようになった。社員が一丸となって取り組んだ結果、社内の絆も深まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のバネ製造に加え、外径120mmなど大物バネの依頼増加を受けて特殊機械を開発した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    市販機では線径2〜5mmで外径75mmまでしか対応できないという機械の限界を踏まえ、低価格・短納期という強みを活かす方針が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業によるバラつきや高コストという課題を認識し、開発機械で精度向上・段取り時間短縮・材料ロス削減を見込む計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製品のバラつき減少、段取り時間短縮、材料ロス減少など見込みの成果は示されるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員13人で社員が一丸となって開発に取り組んだと書かれるが、補助事業を遂行する体制の詳細は具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客からの大物バネや細線径バネの依頼増加というニーズと、短納期・低価格で供給する選ばれる理由が事例から読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の開発機械活用や短納期・低価格供給を目指すとあるが、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    市販されていない大物・細線径バネの製造機を開発し、新分野への参入も図れるようになったと書かれるが、高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の中小製造業の取組として描かれるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金の投入額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    機械や金型メーカーとの連携で特殊機械を開発したと書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛知県刈谷市の地域企業として描かれるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用拡大の記述は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は開発した機械を活用し、より短納期、低価格で顧客に製品を供給することを目指す。バネに関することならどんなことにも親身になって相談に乗り、応えていくことを追及していく。

事業者の声

信用金庫と の距離感が縮まり、今まで以上に連携が取れ、さまざまなことを相談できる関係になった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。