ものづくり補助金平成25年度製造業愛知県

自社開発した業界初の製造方法、「トンネルフリーザー」方式を用いた新製品の開発

株式会社小菱屋

成果冷却温度 70度C→5度C

この事例のポイント

  • 揚げ物惣菜の生産性向上と事業拡大を図るため、新しい惣菜を開発する必要があった。
  • 平成25年に本社近くで第5工場の建設に着工し、翌年6月に操業を開始した。
  • 冷却温度 70度C→5度C。独自開発のトンネル冷却装置により、揚げた商品を素早く5度C以下に冷やせるようになり、菌の対策と賞味期限の延長の見込みが…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小菱屋
所在地愛知県 稲沢市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数241人
資本金5,000万円
設立1973年

事業の背景

小菱屋は稲沢市の豆腐製造販売会社で、従業員は約200人規模。創業は昭和48年で、こんにゃくやところてんの製造から始め、直営小売店を3店舗開いた。豆腐事業者数は昭和30年代のピーク時に全国で5万余の事業所があったが、年々減少している。スーパーなど大規模小売店での販売が進み、ある程度の事業規模が必要になったことや、製造過程の機械化が進んだことが背景にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力揚げ物惣菜の生産性向上と事業拡大を図るため、新しい惣菜を開発する必要があった。
  • 品質・精度揚げた商品は菌が残りやすく、70度Cから5度C以下に素早く冷やす方法が必要だった。
  • 新製品・新技術製造後5日の賞味期限を8日まで延ばすことを目指していた。

やったこと

平成25年に本社近くで第5工場の建設に着工し、翌年6月に操業を開始した。第5工場では揚げ物惣菜を製造し、フライヤーと焼き揚げのラインを設置した。製造後の商品を100度Cで揚げ、数分で包装して短時間で5度C以下にするため、冷凍食品製造で使われるトンネルフリーザー方式を用いることにした。冷却室(全長12m程度のレール上をパレットが流れる)の温度は熱量計算に基づいて設定し、トンネル側面に独自開発した冷却ファンを効率的に増設した。包装フィルムは高温に耐えるナイロンフィルムに変更した。タレや生地の開発、揚げ温度や焼き工程の見直しなどの試作を重ね、「味付けしっとり焼揚げ」と「味な絹あつあげ」を完成させた。

その他トンネル冷却装置(独自開発)
加工機揚げ物製造ライン(フライヤー・焼き揚げライン)

新しい製品・サービス:味付けしっとり焼揚げ、味な絹あつあげ

事業の効果

  • 冷却温度 70度C→5度C
  • 賞味期限 5日→8日
  • 平成32年度に3500万円の売上目標を立てている

独自開発のトンネル冷却装置により、揚げた商品を素早く5度C以下に冷やせるようになり、菌の対策と賞味期限の延長の見込みが立った。賞味期限が長い商品は新規取引が見込まれ、揚げ物惣菜の生産性向上と事業拡大につながると期待される。平成32年度に3500万円の売上を目標とし、今後は商品の改良と販路拡大を図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の工場建設や製造開始の経緯は書かれるが、第5工場の惣菜開発が既存事業とどう一貫するかは限定的にしか読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    大規模小売店での豆腐・油揚げ販売の広がりは触れられるが、自社の強み・弱みと競争優位の関係は明示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    賞味期限を5日から8日へ延ばす課題と、油揚げ・厚揚げの生産性向上・事業拡大という目的が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2020年度に3500万円の売上目標を立てていると数字で示され、賞味期限延長による新規取引見込みも書かれている。

  • 事業を進める体制2

    第5工場の操業や試行錯誤の記述はあるが、人材や事務処理体制についての記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    賞味期限が長い商品は新規取引が見込まれると書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    熱量計算で冷却条件を算出し、試作で揚げ温度や焼き工程を見直した経緯が書かれ、課題解決の方法が読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    業界初のトンネルフリーザー方式を用いた製法で、賞味期限を延ばす豆腐関連商品として差別化されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の植木・苗木産地という地域性はあるが、国が補助する波及効果や雇用創出についての記述は薄い。

  • 費用対効果3

    賞味期限を8日へ延ばす目標と3500万円の売上目標はあるが、補助金投入額に対する費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    独自開発のトンネル冷却装置と業界初の製法は革新性を示すが、デジタル技術や地域サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    稲沢市の豆腐製造販売会社としての地域性はうかがえるが、地域経済成長や雇用への牽引効果は明示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成32年度に3500万円の売上目標を立てており、今後は商品のさらなる改良や販路拡大を図る。

事業者の声

第5工場の建設にあたって、新しい惣菜の開発などを計画していた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。