ものづくり補助金平成25年度製造業愛知県

高効率コンプレッサーシステム導入による、①省エネ化、②稼働率の向上

株式会社マルトモ

この事例のポイント

  • エアー消費の多い鋳物製造でエンジンコンプレッサーがフル稼働状態で、限界に近づいていた。
  • 平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業の補助金を活用し、コンプレッサーを一新した。
  • インバーター制御により、モーターの回転数自体を制御するため消費電力が大幅に低減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルトモ
所在地愛知県 名古屋市港区
業種鉄鋼業
技術分野材料製造プロセス
従業員数53人
資本金4,500万円
設立1951年

事業の背景

マルトモは手込め成形(フラン造型法)で鋳物を製造し、創業当初は産業機械向けが多かったが、現在は工作機械部品が売り上げの半分を占める。工作機械産業は米中貿易戦争の影響を受けている一方、産業機械用途は好調を持続し、エレベーターの巻き上げ機用も安定的に受注がある。電動車(EV)の蓄電池製造装置向けも急速に拡大している。顧客数は20社近くあり、特定顧客に依存しない体質である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力エアー消費の多い鋳物製造でエンジンコンプレッサーがフル稼働状態で、限界に近づいていた。
  • 生産能力コンプレッサーは稼動後10年から15年が経過し、老朽化も問題になっていた。
  • コスト・採算風量を制御するにはオンオフ制御か調整弁を使っており、モーターを常にフル回転させるため余分な電力を消費していた。
  • 人手・技能稼働状況をにらみながら現場で操作する面倒な作業が必要で、エンジンコンプレッサーも稼動させたままになっていた。

やったこと

平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業の補助金を活用し、コンプレッサーを一新した。選択テーマは「高効率コンプレッサーシステム導入による省エネ化、稼働率の向上」である。3台ともインバーター制御の最新式コンプレッサーに入れ替え、自動切替式エンジンコンプレッサーも新たに購入した。砂の移動や研削、バリ取り、鋳型清掃などでエアーを使用しており、工場内は70〜80メートルの移動がある。

その他インバーター制御コンプレッサー(3台)
その他自動切替式エンジンコンプレッサー

事業の効果

インバーター制御により、モーターの回転数自体を制御するため消費電力が大幅に低減した。作業者は工場稼動前にスイッチをオンにするだけでよくなり、手間が省けた。エンジンコンプレッサーの負荷も軽減され、1日1時間ほどの稼働になった。夏場はクーラーがフル稼働しても契約電力の上限に抵触しなくなり、契約電力も漸減できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    鋳物一筋の事業と、新規事業へのチャレンジ意向がうかがえるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    産業機械・EV蓄電池装置向けの受注が安定していることはうかがえるが、競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    老朽化したコンプレッサーの問題と、消費電力の大幅低減・契約電力の漸減という課題と効果が具体的に記載されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    省電力や契約電力の漸減が述べられるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    社長が稼働状況を把握し、3台のインバーター制御機に入れ替えた体制と、作業者の手間削減が具体的に記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は約20社で特定顧客に依存しない体質という記載はあるが、製品の選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    コンプレッサー更新の経緯と稼働方法の変化は書かれるが、中長期の検証やスケジュールは記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    砂の移動にエアーを多く使う鋳物業界の特徴は書かれるが、高付加価値化・高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    補助金で一新し、稼働時間の短縮や契約電力の低減が述べられるが、費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    EV蓄電池製造装置向け需要の拡大に触れるが、構造転換への言及はわずかである。

  • 地域経済への波及3

    名古屋市港区の本社工場と地域の鋳物メーカーであることは読み取れるが、地域経済への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

鋳物から離れるつもりはない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。