ものづくり補助金平成25年度製造業愛知県

海鮮せんべい製造における生産性・付加価値向上を実現させる生産プロセスの高度化

有限会社カネヨシ製菓

成果賞味期限が1カ月延びる

この事例のポイント

  • えびせんべいの賞味期限を決める油の温度が180度Cに保てず、ガスバーナーの直接加熱で一部が300度Cになり、余分なエネルギーを使い油の成分も変化していた。
  • 平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業を活用し、電気遠赤外線式フライヤーを導入した。
  • 賞味期限が1カ月延びる。電気遠赤外線式フライヤーの導入により、油の温度が適温の180度Cに保たれ、朝夕で油の成分差がなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社カネヨシ製菓
所在地愛知県 知多郡美浜町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
資本金300万円
設立1999年

事業の背景

カネヨシ製菓は海鮮せんべいの製造や小売店舗の運営など、せんべいに関する事業を手広く展開している。平成27年には、えびせんべいを販売する施設「えびせんパーク」を知多郡美浜町にオープンし、地元民や観光客から好評を博している。えびせんべいは愛知県の定番のお菓子として根強い人気を保っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度えびせんべいの賞味期限を決める油の温度が180度Cに保てず、ガスバーナーの直接加熱で一部が300度Cになり、余分なエネルギーを使い油の成分も変化していた。
  • 生産能力作れば作るほど油が劣化し、生産力が上がらないことが問題になっていた。
  • 品質・精度油の温度が変化し続けるため、賞味期限を延ばすことができていなかった。

やったこと

平成25年度補正中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業を活用し、電気遠赤外線式フライヤーを導入した。釜全体に電熱線を張り巡らせ、遠赤外線を上から当てて加熱する方式で、これまで実例がなく高価な設備だった。新しい釜は油の温度が下がると同時に遠赤外線が反応して熱しはじめるため、油の温度変化がなくなった。導入後は朝夕の油の成分を検査機関で調べ、その差がなくなったことを確認した。

加工機電気遠赤外線式フライヤー

事業の効果

  • 賞味期限が1カ月延びる
  • 油の温度を適温の180度Cに保てるようになった

電気遠赤外線式フライヤーの導入により、油の温度が適温の180度Cに保たれ、朝夕で油の成分差がなくなった。その結果、えびせんべいの賞味期限を1カ月延ばすことができた。生産中の油ろ過を3回止める手間もなくなり、生産効率が向上した。また釜全体で無駄なエネルギーを使わなくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来のガスバーナー釜から電気式フライヤーへの切り替えという取組は読めるが、事業戦略上の位置付けや過去からの一貫性は書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    賞味期限が延びた点や同業他社への紹介は書かれているが、市場動向と自社の経営資源の強み・弱みの分析は記述されていません。

  • 課題の認識と解決3

    油の劣化や賞味期限が短いという課題と、導入後に賞味期限が1カ月延びたことや生産を3回止めなくてよくなった点が具体的に書かれています。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    賞味期限1カ月延長や1日約1トン製造の実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていません。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    えびせんべいの品質と賞味期限延長、顧客に喜ばれている点は書かれているが、ターゲットや選ばれる理由の整理は薄いです。

  • 事業化までの道筋2

    今後は釜を電気式に変えていく方針や新商品開発・店舗拡大の目標が書かれているが、具体的なスケジュールや課題解決方法はありません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    実例がない電気式遠赤外線フライヤーを導入し、えびせんべいの品質を高めた点は読み取れるが、高付加価値化や高価格化の数値は書かれていません。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地元の観光客に好評な施設や、同業他社への紹介がうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は薄いです。

  • 費用対効果3

    補助金投入額と費用対効果の関係は書かれていないが、賞味期限1カ月延長や省エネ、生産効率向上の効果が具体的に記述されています。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    美浜町の地元観光客に好評な施設を展開していることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は薄いです。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は同じフライヤーを揚げる商品全般に使い、新商品を開発して自社の小売店を増やしていきたいとしている。店舗を持つことができれば、新商品を自由に開発して販売することも可能になる。

事業者の声

チャレンジできたのは補助金があったおかげだった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。