ものづくり補助金平成24年度群馬県

GABA産生乳酸菌による発酵キムトマソースの試作開発

根岸物産株式会社

成果製造ロット 10kg→300kg

この事例のポイント

  • キムトマソースは現状1回10kgのロットで製造しており、量産化には大きなロットでの生産と、一定の商品規格に沿った充填・包装工程の能力強化が必要だった。
  • 定量充填機と真空包装機を導入し、充填・包装工程の能力を強化した。
  • 製造ロット 10kg→300kg。各種生産設備の導入により、オペレーターの能力差にあったばらつきが解消され、生産性が飛躍的に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名根岸物産株式会社
所在地群馬県 群馬県藤岡市
業種食料品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数32人
資本金1,000万円
設立1971年

事業の背景

当社は群馬県藤岡市の認定B級グルメ「キムトマ焼うどん」を製品化し、市内の飲食店メニューとして提供している。飲食店向けは小口需要が中心で、製造工程の大半が手作りだった。最近は大手量販店から店頭販売可能な商品としての開発要請を受けており、常温流通できる量産品への転換が急務となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力キムトマソースは現状1回10kgのロットで製造しており、量産化には大きなロットでの生産と、一定の商品規格に沿った充填・包装工程の能力強化が必要だった。
  • 品質・精度店頭販売の商品とするには、腐敗防止や品質維持のための厳密な商品規格の設定が必要だった。
  • 品質・精度発酵キムトマソースの量産化には、安定した発酵条件の確立と、長期保存を想定した腐敗菌の増殖抑制が求められた。

やったこと

定量充填機と真空包装機を導入し、充填・包装工程の能力を強化した。レトルト殺菌装置を導入し、製造ロットを従来比30倍まで増やせる体制とした。群馬産業技術センターの協力のもと、発酵条件の検証試験を実施した。発酵では乳酸菌L.brevisをスターターとして添加し、30℃で3日間発酵させると安定してGABAが産生され、乳酸発酵と各種有機酸の生成も確認された。レトルト試験では120℃・115℃・105℃の庫内温度と中心温度を比較し、殺菌条件を検証した。pHを検証した結果、乳酸菌が安定的に増殖してpHが下がり、腐敗菌の増殖が抑えられることを確認した。

  • 加工機定量充填機真空包装機レトルト殺菌装置

新しい製品・サービス:GABA産生乳酸菌による発酵キムトマソース(レトルトパウチ入り)

事業の効果

  • 製造ロット 10kg→300kg
  • 賞味期限を常温1年にまで延長でき、店頭小売用商品として扱えるようになった

各種生産設備の導入により、オペレーターの能力差にあったばらつきが解消され、生産性が飛躍的に向上した。一定の商品規格を安定して満たしたうえで、製造ロットを従来比30倍まで増やせるようになった。レトルト殺菌装置の導入により、常温1年の賞味期限が実現し、店頭小売用商品として扱えるようになった。社内評価では見た目・味・食感ともに好評で、市販品として十分通用する感触を得た。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    「キムトマ焼うどん」を認定B級グルメとして商品化してきた経緯があり、飲食店向けから量販店向けへ展開する流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手量販店から店頭販売の引き合いがあったことは書かれているが、市場動向や自社の強み・弱みの分析にはふれられていない。

  • 課題の認識と解決3

    量産化に向けた課題として充填・包装工程の能力強化や常温流通の必要性が挙げられている。ただし課題の解決が事業計画としてどう高付加価値化につながるかは示されていない。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造ロットを従来比30倍まで増大可能になり、常温保存で賞味期限を1年に延長したと具体的に書かれている。付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    公開されている事例からは、人材や事務処理体制について読み取れる記述はほぼありません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    量販店の店頭販売用商品という顧客ターゲットと、社内評価で見た目・味・食感が好評だった点が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    レトルトパウチに加え、ビン詰めや麺とのセット商品化など今後の展開が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    GABA産生乳酸菌による発酵キムトマソースという差別化がうかがえるが、市場の普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の認定B級グルメを活かした商品化とあるが、雇用創出や波及効果の数字や記述は見当たらない。

  • 費用対効果2

    製造ロット30倍化や賞味期限延長の効果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    群馬産業技術センターとの協力や乳酸菌を用いた発酵工程の検証はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    藤岡市の認定B級グルメを地域資源として商品化しており、地域の特性を活かした取組であることは読み取れる。

今後の展望

今後の事業化に向けて、今回検証したレトルトパウチに加え、ビン詰めによる増量タイプや麺とのセット商品化など製品ラインナップを拡充し、消費者への訴求力を高めたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。