ものづくり補助金平成25年度製造業滋賀県

業界初!グローバル規格対応のクリーンルーム内「害虫モニタリング検査キット」の開発

株式会社 SHIMADA

この事例のポイント

  • 製品の製造には、クリーンルームと同等の高い衛生環境と、薄塗り塗布加工やフラットなプレス加工などの高機能素材を加工する高度な技術が必要とされた。
  • 基本設計として、「害虫モニタリング検査キット」の専用製造装置を設計した。
  • 4つの装置(枚葉塗布装置、折り曲げ装置、ホットメルト装置、脱気シーラーの包装装置)を試作・開発し、当初の目標を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 SHIMADA
所在地滋賀県 東近江市
業種化学工業
技術分野材料製造プロセス,製造環境,複合・新機能材料
従業員数21人
資本金9,000万円
設立1986年

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術製品の製造には、クリーンルームと同等の高い衛生環境と、薄塗り塗布加工やフラットなプレス加工などの高機能素材を加工する高度な技術が必要とされた。
  • 新製品・新技術容器材料の樹脂シートや粘着剤は、放射線照射に耐える材質を選定する必要があった。

やったこと

基本設計として、「害虫モニタリング検査キット」の専用製造装置を設計した。クリーンルーム対応の装置として、①枚葉塗布装置(ロール状のシートに粘着剤を間欠的に塗布し、1枚ずつカットした粘着剤塗布シートを、1枚ずつ送り出される樹脂製シートの上に貼り付ける)、②塗布シート折り曲げ装置(塗布シートが貼られた台紙を折り曲げ、プレスする)、③ホットメルト装置、④包装装置(脱気シーラー、出来上がった製品の中の空気を抜きながらシールして包装する)を試作・開発した。材料・構造の検討では、放射線量25kGyでの材質変化を検証して材料を選定した。装置の部品・手配、外部委託先でのクリーン度100,000レベルのクリーンルームでの組み立て・調整を経て、搬入後に最終調整を行った。クリーンルームに装置を設置し、稼働確認を兼ねて試作品を製作し、機能確認を実施した。クリーンルーム設備は補助対象外として別途整備した。

加工機枚葉塗布装置
加工機塗布シート折り曲げ装置
加工機ホットメルト装置
加工機包装装置(脱気シーラー)

新しい製品・サービス:害虫モニタリング検査キット

事業の効果

4つの装置(枚葉塗布装置、折り曲げ装置、ホットメルト装置、脱気シーラーの包装装置)を試作・開発し、当初の目標を達成した。滅菌処理や放射線照射に耐える樹脂シートと粘着剤の選定、粘着剤塗布加工の連続生産技術、クリーンルーム設備に関する個々の知見を得て総合化した。これにより、クリーンルーム内での環境衛生管理に使う害虫モニタリング検査キットの製品化ができると考えている。試作品は性能を十分に発揮し、最終製品まで製造できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    これまでに培ってきた製造技術と素材データを生かして装置を試作したと書かれ、過去の取組との関連はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    業界初・グローバル規格対応とあり、差別化をうかがわせるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    滅菌耐性の素材選定や連続粘着剤塗布など技術課題は挙げられているが、高付加価値化や成長の計画・数値は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、製品化できると考えているとの見通しのみが書かれている。

  • 事業を進める体制2

    外部委託先での組み立てや工程別の取り組みは書かれているが、人材・事務処理体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医薬品・半導体業界のクリーンルーム向けという対象は読み取れるが、顧客ニーズや選ばれる理由の裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋4

    基本設計から組み立てまでの各スケジュールを明確にして実施し、今後の課題と解決方針も示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本では初めての取り組みで、業界初とあり、既存の普及度が低い新分野への挑戦が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    医薬品・半導体業界の衛生管理に資するとあるが、経済波及や雇用創出などの国の補助理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    グローバル規格対応の衛生管理製品とあり、業界イノベーションへの貢献がうかがえるが、デジタル技術や新モデルの記載はない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    クリーンルーム向け衛生管理という成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後の課題は、顧客ニーズに合った製品形状について、①作業性の向上、②捕獲対象害虫に合った形状の変更などである。これらはフィールドでの検証を含めて実施することで解決可能と考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。