ものづくり補助金平成25年度学術研究、専門・技術サービス業滋賀県

高性能マイクロスコープの開発メーカーが提供するサンプル観察サービスの新展開

株式会社セルミック

この事例のポイント

  • マイクロスコープは高価なため、一度だけ使いたい民間企業や公的研究機関、大学などが購入や導入検証を行いにくかった。
  • 当社の強みである離れた位置から高倍率で対象物を観察する分野の機器を選定し、超長作動焦点レンズ、カメラ、LED光源、マルチアングルスタンドなど自社開発マイクロスコープの構成部品を製…
  • 平成28年8月からサンプル観察・測定代行サービスを開始し、民間企業や公的研究機関、大学などに利用を広げた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社セルミック
所在地滋賀県 滋賀県草津市
業種専門サービス業
従業員数7人
資本金1,000万円
設立2010年

事業の背景

当社は平成10年に個人事業として創業し、デジタルマイクロスコープ、ハイスピードカメラ、画像処理ソフトなどの開発・販売を行ってきた。大手が進出しにくいニッチな分野で、高性能でコストパフォーマンスのよい製品を提供してきた。大手の製品と同等の性能を持つ製品を大幅なコストダウンで自社開発し、価格競争力を持っていた。一方でマイクロスコープは高価なため、一度だけ使いたい利用者には届きにくかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信マイクロスコープは高価なため、一度だけ使いたい民間企業や公的研究機関、大学などが購入や導入検証を行いにくかった。

やったこと

当社の強みである離れた位置から高倍率で対象物を観察する分野の機器を選定し、超長作動焦点レンズ、カメラ、LED光源、マルチアングルスタンドなど自社開発マイクロスコープの構成部品を製造委託先から購入した。顧客ニーズを参考に、必要な倍率での画像撮影、高低差のあるサンプルの全焦点画像撮影、連結画像作成、3D画像構築などのサービス内容を選定した。サービス提供フローと測定結果レポート様式を確定した。サービス利用料金は競合と比較してリーズナブルな料金体系とし、マネージャークラス2名を専任した。納期は内容により2日から2週間とし、受け入れ態勢を確立した。

検査測定超長作動焦点レンズ
検査測定カメラ
その他LED光源
その他マルチアングルスタンド

新しい製品・サービス:超長作動ズームマイクロスコープ

事業の効果

平成28年8月からサンプル観察・測定代行サービスを開始し、民間企業や公的研究機関、大学などに利用を広げた。取引商社約100社を介した紹介に加え、大阪と名古屋の営業拠点を活用して商圏を拡大した。平成29年度の観察・測定代行サービス件数は約60件となり、そのうち約10件が測定装置の販売につながった。利用者からの評価も得て、今後の受注と収益向上を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成10年創業の開発メーカーが、保有技術を活かし観察・測定の受託サービスを構築したと書かれ、既存事業との連続性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手が進出しにくいニッチ分野で高性能・低コストの製品を提供してきたとあり、競争優位の方向性はうかがえるが定量的根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    マイクロスコープは高価で一度だけ使いたい需要があるという課題認識はあるが、収益目標の数値は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注を伸ばし収益向上を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    マネージャークラス2名を専任し、納期2日から2週間の受け入れ態勢を確立したと書かれており、体制の記述はある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    平成29年度に約60件の代行件数があり、約10件が装置販売につながったと具体的に書かれ、顧客ニーズへの対応も示されている。

  • 事業化までの道筋2

    平成28年8月開始、今後は赤外線観察方法を新たに開発するとあるが、スケジュールや課題解決方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マイクロスコープのサービス提供は業界で従来見られなかった革新的サービスと記され、高倍率・離れた位置からの観察という独自性が示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    大阪・名古屋の拠点活用や商圏拡大が書かれるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    補助事業で部品を購入し、年約60件の代行実績があるが、補助金投入額に対する付加価値増加は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    3D画像構築や全焦点画像など先端的な観察サービスはあるが、サプライチェーンや地域への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    滋賀県草津市の企業であることはわかるが、地域の特性を活かした雇用や地域経済成長への言及はほぼない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

観察・測定代行サービスと自社製品販売の相乗効果を発揮して事業拡大を目指す。観察・測定の幅を広げるため赤外線による観察方法を新たに開発する。ニッチな分野で優位性や独自性のある製品開発をさらに進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。