ものづくり補助金平成24年度北海道

農産物のランク選別装置における画像処理装置の試作開発

旭川計量機 株式会社

成果搭載カメラの判定能力は毎分600個

この事例のポイント

  • 農産物のランク判定選別作業を効率化し、品質を安定させる必要があった。
  • 営業部内に立ち上げた「アグリマリンチーム」が、農産物のランク選別・画像処理装置の試作開発に取り組んだ。
  • 搭載カメラの判定能力は毎分600個。USB3.0の採用によりコンピューターとカメラの処理能力が飛躍的に向上し、大きさに関わる選別処理をローコストで実現でき…

事業者のプロフィール

事業者名旭川計量機 株式会社
所在地北海道 旭川市
業種その他の専門サービス業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数56人
資本金1,000万円
設立1955年

事業の背景

旭川計量機株式会社は1955年創業で、計量計測機の販売・設計製作・修理と、計量包装検査ラインの設計施工・保守を手がけてきた。自社に製作部門はなく、外部へ製作を依頼するスタイルを取っている。本州企業の製品を地元仕様に加工する「サブ的ものづくり」が得意分野である。北海道は冬期間の作業ができず季節的生産が主で、第一次産業向けの作業機器の相談が多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力農産物のランク判定選別作業を効率化し、品質を安定させる必要があった。
  • 品質・精度主観や疲労による判定基準の誤差があり、安定した品質基準を保つことが難しかった。

やったこと

営業部内に立ち上げた「アグリマリンチーム」が、農産物のランク選別・画像処理装置の試作開発に取り組んだ。生産現場では処理速度が重要なため、スピードを重視した。カメラの接続にはUSB3.0規格を採用し、コンピューターとカメラの処理能力を大きく向上させた。搭載したカメラの判定能力は毎分600個である。開発段階では接続距離と転送スピード、カメラや照明の選定などハード面の確認を多数行った。ソフト面はサイズ判定アルゴリズムが既にあったため、デバイス中心に設計し、作業者が使いやすいタッチパネル式のユーザーインターフェースを採用した。

新しい製品・サービス:農産物のランク選別・画像処理装置

事業の効果

  • 搭載カメラの判定能力は毎分600個

USB3.0の採用によりコンピューターとカメラの処理能力が飛躍的に向上し、大きさに関わる選別処理をローコストで実現できた。主観や疲労による判定基準の誤差が解消され、安定した品質基準を提供できるようになる。シイタケなどは大きさだけでなく肉厚による等級判定も期待でき、異物混入判定もクリアした。今後は農産物・水産物など様々なランク判定に応用でき、低価格化により自動設備を導入する企業も増え、省力化が進むと期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    計量機の企業として「サブ的ものづくり」が得意分野と述べられ、地元仕様の加工や周辺設備開発が過去の取組として示唆される。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    北海道の季節的生産や地元企業の発想力に触れ、地域の強みは読み取れるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    高齢化や就業者不足という課題認識は示されるが、高付加価値化や成長につながる事業計画としての記述は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    毎分600個の判定能力という数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性の根拠も薄い。

  • 事業を進める体制2

    阿部課長をプロジェクトリーダーとして開発を牽引した体制がうかがえるが、人材や事務処理能力の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    農産物・水産物のランク選別向けで、タッチパネルや異物判定、シイタケの等級判定など機能は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    カスタマイズ可能な基礎部分という今後の方向性は示されるが、中長期の課題検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    農産物の画像によるランク判定は普及が限定的と読めるが、一般的な普及度や高価格化の水準については具体的な記述がない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    人材不足の解消や道内農水産業の省力化が期待として述べられ、地域への波及効果がうかがえるが、数値による裏付けは乏しい。

  • 費用対効果2

    低コスト化や処理速度の向上は述べられるが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    USB3.0を用いたカメラ画像処理による判定の自動化が示され、地域の第一次産業への貢献が期待されている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    農水産業の省力化による人材不足への対応が示唆されるが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及4

    道内の農業・水産業という地域特性を活かし、ランク判定の機械化で地元の第一次産業を支える事業として具体的に書かれている。

今後の展望

農産物・水産物など様々なランク判定へのカメラ画像処理の実現が見込まれ、道内の第一次産業の高齢化や就業者問題への省力化に貢献すると期待される。完成品は基礎部分であり、顧客ニーズに合わせてカスタマイズできるのが強みである。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。