回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
有限会社とも栄菓舗
成果ANA国際線機内食の採用路線数 1路線→5路線
| 事業者名 | 有限会社とも栄菓舗 |
|---|---|
| 所在地 | 滋賀県 高島市 |
| 業種 | 食料品製造業 |
| 技術分野 | 製造環境 |
| 従業員数 | 15人 |
| 資本金 | 1,400万円 |
| 設立 | 1953年 |
地域密着の老舗和・洋菓子店として、どら焼き、焼き菓子、蒸し菓子など幅広い和菓子を大部分の工程を手作業で製造してきた。冷凍保存技術を早くから導入し、作りたての味を保ったまま長期保存できるため海外輸出が可能になっていた。滋賀県とアメリカミシガン州の文化交流事業をきっかけに、シカゴの日系商社Yamasho, Inc.のネットワークで北米日本食レストラン向けの和菓子を受注し、国際線機内食デザートに採用された。これに伴い、原料や温度管理、品質の均一性についてアメリカ輸入食品管理機関FDAの基準を満たす必要が生じた。
抱えていた課題
やったこと
海外展開による生産量増加への対応と品質管理を主眼に、菓子製造のための装置8品目を導入し、試作品について試食アンケートを実施した。焼き菓子の芯温計測機能付きオーブンは芯温を3点で測定でき、熟練の勘に頼らず適温調節が可能になり、FDA基準に求められる焼き時間や芯温の証明も手軽かつ正確に行えるようになった。団子・餅菓子用蒸練機と半自動どら焼機は温度や蒸気の状態を均一に管理でき、熟練職人でなくてもムラなく高品質の菓子を効率よく製造できるようになった。ボイラー一体型高性能蒸し器は庫内を柔らかい蒸気で一気に包み込み、まんじゅうや蒸し団子をつや良く仕上げられる。角折包装機で個包装作業の効率を上げ、金属探知機で異物混入リスクを低減するとともにHACCP取得も可能にした。フードプリンターでは機内食のメッセージやイラストをパソコンで設定するだけで自在にプリントできるようになった。
| 加工機 | 芯温計測機能付きオーブン |
|---|---|
| 加工機 | 団子・餅菓子用蒸練機 |
| 加工機 | 半自動どら焼機 |
| 加工機 | ボイラー一体型高性能蒸し器 |
| 加工機 | 角折包装機 |
| 検査測定 | 金属探知機 |
| 加工機 | フードプリンター |
| 加工機 | 超音波スライサー |
生産量増加に対応できる生産体制が整い、生産性と品質が向上した。団子・餅菓子用蒸練機などにより製造工程のムラやロスが減り、人手の作業工程が減ったことで異物混入リスクも低減した。FDA基準の焼成温度や時間の証明が容易になり、海外輸出に必要な品質管理が行えるようになった。その結果、ANA国際線機内食での採用が1路線から5路線に拡大することが決まった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
冷凍保存技術を早くから導入し海外輸出が可能になっていたとの記述はあるが、経営戦略上の明確な位置付けは読み取れない。
海外引合いの増加や北米日本食レストラン向け受注、国際線機内食採用など、外部環境と自社の強みの関係が具体的に書かれている。
手作り中心の生産体制が海外基準の証明に限界があるという課題認識が示されるが、事業計画の数値や実効性の詳細は薄い。
ANA機内食採用が1路線から5路線に拡大することは書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。
従業員数15人との記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は読み取れない。
北米日本食レストラン向け受注、国際線機内食採用、FDA基準対応などニーズの裏付けと選ばれる理由が具体的に書かれている。
試作品の試食アンケート実施や設備導入後の成果見込みは書かれるが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は薄い。
公開されている事例からは読み取れません。
芯温計測付きオーブンや高性能蒸し器などで品質の均一化を図るが、分野の認知度や高価格化の具体的根拠は薄い。
シカゴ新報掲載や文化交流事業、和食の無形文化遺産登録を背景に海外需要が高まる点が書かれるが、波及効果の数値は示されていない。
ロス発生率の低下や生産性向上が述べられるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。
温度履歴のデジタル表示やフードプリンターの活用が書かれるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は具体的でない。
公開されている事例からは読み取れません。
滋賀県高島市の老舗として地域密着で営業してきたことは書かれるが、地域経済成長への牽引は具体的に示されていない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
和食の世界無形文化遺産登録を機に海外での和菓子へのニーズがさらに高まると見込まれる。本事業で海外展開による生産量増加に対応する体制が整い、生産性・品質の向上、ロス低減、異物混入リスク低減が図られ、生産管理によりFDA基準のクリアを容易に証明できるようになった。今後は顧客・エリアごとのオリジナル菓子提案も見込まれる。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
多関節ロボットと次世代成型機を組み合わせ、インサート成型の全自動化や2材料成型などを実現した。
効果:加工時間 420s/サイクル→38.5s/サイクル
顧客の要求を満たすため、段取り、治具の製作、仕掛りスペース、待ち時間を減らす新型の複合加工機を導入することにした。
効果:部品1個の完成までの日数 3日→2日