ものづくり補助金平成25年度製造業京都府

工程集約できる最新型機械導入しニーズ対応力の強化と受注増大

浅井プラパーツ株式会社

成果半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分

この事例のポイント

  • 既存設備では加工リードタイムが長く、納期に間に合わないため、年間約70件の失注・機会損失が発生していた。
  • 旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
  • 半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分。加工リードタイムが短縮され、20個の加工所要時間は1310分から950分になり、約30%の時間短縮が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名浅井プラパーツ株式会社
所在地京都府 京丹後市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数23人
資本金1億円
設立1984年

事業の背景

1984年の創業以来、エンジニアリングプラスチックなどの精密部品を、独自の技術で複数に分割せず完全一体加工する強みで受注してきた。主な取引先は半導体装置メーカー、電子機器メーカー、車載機器メーカーなどである。近年は従来の半導体部品に加え、食品・車載関連部品の引き合いが増え、医療関連も僅かに増加傾向にあり、ニーズが多様化していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存設備では加工リードタイムが長く、納期に間に合わないため、年間約70件の失注・機会損失が発生していた。
  • 生産能力複数部品への分割接着ができない完全一体加工の受注・見積り依頼が増え、対応しきれず機会損失が生じていた。
  • 生産能力食品・車載関連部品の引き合いが増え、バリや焼けを嫌う部品は加工前の段取りや加工後の仕上げに時間がかかり、納期に悪影響が出ていた。
  • 生産能力新規顧客の発注や新規分野への進出に応じる時間的な余裕がなかった。

やったこと

旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。NC旋盤とマシニングセンタが一体となり、材料を一度セットすれば連続して加工できるため、加工間の移動や付け替えの段取りが不要になった。あわせて最新のプログラミングソフトを導入し、作業者の教育・訓練を行ったうえで、各種の素材・形状の試作を繰り返し、実際の製品加工に取り掛かる段階に進んだ。

加工機最新型マシニングセンタ(複合加工機)
ソフト最新プログラミングソフト

事業の効果

  • 半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分

加工リードタイムが短縮され、20個の加工所要時間は1310分から950分になり、約30%の時間短縮が実現した。年間約70件の失注・機会損失のうち約50件は対応可能と試算され、売上として約7百万円の増加が見込まれる。機械間のハンドリング時間や作業者数が減り、ワンチャッキングによる加工精度も向上した。1個の部品加工にかかる消費電力は15%削減された。新規分野に向けた生産体制も整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の完全一体加工へのこだわりと差別化が述べられ過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    半導体・車載・医療など市場動向と、完全一体加工・高強度・高耐久性という強みを結び付けて競争優位を説明している。

  • 課題の認識と解決5

    失注・機会損失が年間約70件、導入後約50件対応可能、売上約7百万円増と試算し、課題と効果が数字で示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工リードタイム約30%短縮、所要時間1310分から950分、失注50件対応、売上約7百万円増と目標値と根拠が具体的。

  • 事業を進める体制3

    作業者の教育・訓練や試作の繰り返しに触れているが、人材や事務処理体制の確保状況は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食品・車載・医療など顧客ターゲットと、高精度・完全一体加工による高強度・高耐久性という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    最新ソフト導入後に試作を経て実加工へ進む段階と今後の展開は示されているが、スケジュールの具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    完全一体加工を同業他社との差別化点として示すが、分野の普及度や高水準の高付加価値化の裏付けは限定的。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    食品・車載・医療関連の育成や関東・首都圏進出を述べるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果4

    1310分から950分への短縮や消費電力15%削減など効果が数字で示され、投資効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    最新プログラミングソフトの導入に触れるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    京丹後市の所在地は記載されるが、地域特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は主に近畿・関西で事業を展開しているが、展示会や既存顧客からの紹介により関東・首都圏への進出を図る。引き合いが増えている食品・車載・医療関連部品を新たな収益の柱として拡大・育成する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。