ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

透明樹脂素材とPET等の華飾印刷シートとの接合

山本印刷株式会社

この事例のポイント

  • オフセット印刷したPETなどの加飾シートに、紫外線(UV)硬化による接着剤を用いてアクリル板などの樹脂素材に貼り合わせる技術を開発した。
  • 樹脂素材の加飾シートにより、パチンコ盤の釘打ちで印刷シートを貼る接着剤が浮いてしまう課題の解消が見込まれる。

事業者のプロフィール

事業者名山本印刷株式会社
所在地大阪府 大阪市
業種印刷・同関連業
従業員数28人
資本金1,000万円
設立1954年

事業の背景

1954年創業の印刷会社で、当初は紙製品への活版印刷を手がけ、その後は多様な素材への印刷技術を磨いてきた。アミューズメント業界のパチンコ盤の装飾に採用を伸ばし、名古屋市の主要メーカーでのシェアは約40%を占める。従来のベニヤ板製は森林伐採や廃棄時の環境負荷が大きかった。

課題と取り組み

やったこと

オフセット印刷したPETなどの加飾シートに、紫外線(UV)硬化による接着剤を用いてアクリル板などの樹脂素材に貼り合わせる技術を開発した。貼り合わせた後に曲面加工をしても印刷面が形状に合わせて伸縮し、自然な装飾として残る。平面印刷に金属の奥行きを表現する「ニュアンスメタル・エフ」を開発し、特許を取得した。3次元部品の製作に金型が不要で、短納期・低コストで仕上げられ、金型熱が発生せず廃材も少ない。大阪産業技術研究所でシールド試験を行い、電子部品の電波透過性を確保できることを証明した。

新しい製品・サービス:平面印刷に金属の奥行きを表現する「ニュアンスメタル・エフ」(モールドレス3D加飾シート)

事業の効果

樹脂素材の加飾シートにより、パチンコ盤の釘打ちで印刷シートを貼る接着剤が浮いてしまう課題の解消が見込まれる。従来のベニヤ板製に比べ、森林伐採や廃棄時の環境負荷を抑えられる。金型を使わない3D加飾はスマートフォンや化粧品容器の装飾で引き合いが増え、海外メーカーからも問い合わせを受けた。金属の装飾性を生かした新たなデザインの可能性も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来、活版印刷から多様な素材への印刷技術を磨いてきたことが書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえる。経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    パチンコ盤の名古屋市内主要メーカーでのシェア約40%や、金型不要の加飾技術による特許取得など、自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    パチンコ盤の釘による接着剤浮きという課題と、UV接着剤による解消策が書かれているが、事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    社内に3室のクリーンルームや従業員28名の体制が書かれているが、補助事業の遂行体制として十分かは読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    パチンコ盤での採用やシェア約40%、スマートフォンや化粧品容器への引き合い増加など、顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    ウレタンや織物への展開など今後の方向性はうかがえるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金型不要の3D加飾やUV接着剤によるインサート成形時の印刷面保護など、同分野で独自性の高い技術が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    従来のベニヤ板製に比べ森林伐採や廃棄時の環境負荷を抑えられる点がうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    リサイクル可能な盤面や電子部品の電波透過性の確保など環境配慮が示されるが、サプライチェーン全体へのイノベーション波及は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    IoT機器やスマートフォン分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への寄与は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    地域に根付く産業界と伝統織物への印刷に挑むことが書かれ、地域特性の活用はうかがえるが、雇用や成長への効果は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

特許を土台に、開発の手を緩めない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

青森県製造業平成25年度

鉄骨材受注の短納期対応と切削精度の高度化

開先加工機の導入にあたり、加工能力やコスト、機械寸法、機能などの詳細について検討した結果、大東精機(株)製のHベベラーKH1050を選定し…

効果:開先加工工程の段取り時間(セットから送り出しまで) 45分→3.5分

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。