ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

既存製品の増産並びに、新規製品の開発及び量産化のための設備投資計画

オーアイテック株式会社

この事例のポイント

  • 現在の設備では余力がなく、取引先の部品注文の要望に十分対応できていない。
  • 最新の冷間圧造機(パーツフォーマー)を1台導入した。
  • 冷間圧造機の導入で増産体制が整い、取引先からの新規受注に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名オーアイテック株式会社
所在地大阪府 泉佐野市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数45人
資本金9,800万円
設立2007年

事業の背景

オーアイテックはボルトやナットの冷間圧造を手がけ、自動車向けに100種類以上の製品を製造している。エンジンやシートベルト、エアバッグなど自動車の安全に重要な機能部品が全体の8割を占める。国産自動車メーカーへは商社経由で多数供給し、一部輸出もある。本社工場には圧造機が16台並んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現在の設備では余力がなく、取引先の部品注文の要望に十分対応できていない。
  • 人手・技能1台で多品種を製造しており金型の段取り換えで機械が止まる。段取り換えに社員が取られ、機械の停止も多い。

やったこと

最新の冷間圧造機(パーツフォーマー)を1台導入した。この機械は1ヵ月最大150万個の部品を製造でき、幅広い材料の外径と多種多様な形状に対応する。新規で引き合いのあった製品の開発と量産にも使う。機械を増やしたことで金型の段取り換え回数が減り、機械の停止も少なくなった。

加工機冷間圧造機(パーツフォーマー)

新しい製品・サービス:自動車のドアラッチ用のピンとボルト

事業の効果

冷間圧造機の導入で増産体制が整い、取引先からの新規受注に対応できるようになった。導入から1年半で新規の取引先が3社増え、年間売上も大幅に増加した。段取り換えの回数が減ったことで機械の停止が少なくなり、段取り換えに携わる社員を別の仕事に回せるようになって、人件費の抑制にもつながった。金型交換後の欠陥品も減り、製造コストの軽減にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成19年設立後、自動車向けボルト・ナットを継続して手がけ、今回の冷間圧造機導入で既存・新規製品の増産を図る方針が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    品質の高さと柔軟な量産体制が顧客に支持され、部品注文が殺到しているとの記述から強みは読み取れるが、市場分析の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    機械が1台で多品種を製造し余力がないという課題と、機械増設による段取り換え削減や停止回数減の効果が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    新規取引先3社増や売上の大幅増は書かれているが、付加価値額や賃上げについての数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員45名、段取り換え社員を別業務に振り向けるなど人員配置の方針は書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ドアラッチ用ピンやボルト、電気自動車の充電器差し込み口部品など、顧客ターゲットと受注ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    近年中に新工場を建設し、現在の3工場を1カ所に集約して圧造から二次加工まで一貫生産する計画が示されている。

  • 財務と資金の調達2

    資本金98,000千円の記載のみで、補助事業の資金調達見込みや財務状況の詳細は読み取れない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ドアラッチ部品は新規受注とされるが、一般的な普及度や高水準の高付加価値化を裏付ける記述は少ない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    商社経由で国産自動車メーカーへ供給し一部輸出もあるとされ、国が補助する波及効果は間接的にうかがえる程度。

  • 費用対効果2

    導入後1年半で新規取引先が3社増えたとあるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    冷間圧造機の導入について、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルに関する記述は見当たらない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    電気自動車の伸びを見込み、産業機械・農機具・家電分野への進出を検討しているとされ、事業の構造転換の方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    大阪府泉佐野市・貝塚市など地域に工場を構えているが、地域特性を活かした雇用や経済成長への貢献の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

近年中に新工場を建設し、現在の3工場を1ヵ所に集約する計画である。圧造から二次加工、出荷までを一貫生産できる体制を整え、品質面や納期面でより高度な顧客ニーズに応える。ドアラッチ部品の受注増や、電気自動車向けの部品、産業機械や農機具、家電分野の仕事の拡大も見込んでいる。

事業者の声

導入した機械は今後、工場内の主力機になる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。