ものづくり補助金平成24年度岐阜県

ハイテクとローテクの融合により伝統的製法を可能とした理美容鋏の試作開発

株式会社ミュウ

この事例のポイント

  • 海外メーカーの安価な製品が市場に大量に出回り、価格競争が激化している。
  • 打ち刃物の伝統的な鍛造技法はステンレス鋼製のはさみにも有効だという仮説を立て、炉とスプリングハンマー(鍛造機)を導入した。
  • 独自製法により作られた理美容はさみは、切れ味持続試験で既存製品比1.6倍の強度が確認された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ミュウ
所在地岐阜県 関市
業種金属製品製造業
技術分野鍛造
従業員数10人
設立2007年

事業の背景

岐阜県関市で2007年に設立された従業員10人の企業で、理美容はさみのOEM製造が中心だが自社ブランドも展開している。鋭い切れ味が長持ちする製品は理容師や美容師に支持され、アメリカやヨーロッパにも輸出されている。近年は中国や韓国などの海外メーカーの台頭により安価な製品が市場に広がり、競争が激しくなっている。国内市場は少子高齢化や人口減少が進み、理美容はさみはもともとニッチな品目であるため、国内だけで成長を描くことは難しくなりつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他海外メーカーの安価な製品が市場に大量に出回り、価格競争が激化している。
  • 新製品・新技術はさみは構造が単純で模倣されやすいため、海外生産品と不毛な価格競争に陥らず、一層の高付加価値化が必要だった。

やったこと

打ち刃物の伝統的な鍛造技法はステンレス鋼製のはさみにも有効だという仮説を立て、炉とスプリングハンマー(鍛造機)を導入した。加熱した炉でステンレス鋼材を焼き、スプリングハンマーで鍛造する独自の製法を確立し、炉の温度や鋼材の焼き入れ時間、ハンマーの加圧力を工夫して多くの試作品で検証した。刃物の切削精度を高めるためマシニングセンターを導入し、ライバル社が容易に模倣できない意匠性を追求した。マシニングセンターの活用により、刃の部分に段落ちモールド加工や微細穴加工を施す技術も確立した。

  • 加工機炉スプリングハンマー鍛造機マシニングセンター

新しい製品・サービス:打ち刃物の製法を応用し、既存製品比1.6倍の強度を持つ耐久性に優れた理美容はさみ

事業の効果

独自製法により作られた理美容はさみは、切れ味持続試験で既存製品比1.6倍の強度が確認された。マシニングセンターの活用により段落ちモールド加工や微細穴加工の技術が確立し、デザインのバリエーションが広がった。本事業で開発した製品は、岐阜大学との表面処理・加工技術の共同研究によってさらなる耐久性向上が図られている。海外市場向けにダマスカス鋼材のラインナップを強化し、海外販路の拡大を目指している。

今後の展望

共同研究の成果が出次第製品化し、耐久性をさらに向上させる。ダマスカス鋼材のラインナップを強化して海外販路の拡大を図る方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。