ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

3次元CADの導入により受注生産方式の顧客ニーズに即応できるシステムの構築

株式会社タナカカメ

この事例のポイント

  • 顧客から省エネルギー化やコンパクト化の要望が増えたが、それに応えるための設計に時間がかかっていた。
  • 2次元CADを使っていたが、2次元CADのデータライブラリーを活用できる3次元CADを導入することにした。
  • 3次元CADにより見積もり段階から立体モデルを作れるようになり、イメージがとらえやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社タナカカメ
所在地大阪府 枚方市
業種生産用機械器具製造業
技術分野情報処理,立体造形
従業員数65人
資本金4.62億円
設立1919年

事業の背景

大正8年創業で、焼き玉エンジンの製造から始まり、昭和28年頃に油圧プレス機に参入した。現在は粉末成形プレス機が主力商品で、納入先はトヨタ自動車や本田技研工業など自動車メーカー・自動車部品メーカーが中心である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術顧客から省エネルギー化やコンパクト化の要望が増えたが、それに応えるための設計に時間がかかっていた。
  • 生産能力短納期を実現するには、設計システムを抜本的に変更する必要があった。

やったこと

2次元CADを使っていたが、2次元CADのデータライブラリーを活用できる3次元CADを導入することにした。コダマコーポレーションの3次元CAD「TOP SOLID DESIGN 7」を選定し、既存パソコンにインストールした。同時に、バネットシステム製の構造解析ソフト「ANSYS」も導入した。過去に操作経験のあった設計技術者2名を選んで操作方法の講習を受けさせ、3DCAD専任として業務にあたらせた。

ソフト3次元CAD「TOP SOLID DESIGN 7」
ソフト構造解析ソフト「ANSYS」

事業の効果

3次元CADにより見積もり段階から立体モデルを作れるようになり、イメージがとらえやすくなった。生産現場の理解が早まり、顧客への設計変更点の説明もしやすくなった。設計変更時には関連する図面や部品表が自動で更新され、人的ミスや工数が減った。設計・開発・製造のスピードが上がり、納期短縮とコスト低減が実現して競争力が高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    過去に油圧プレス機を一品ごと受注生産してきた実績があり、3次元CAD導入で納期短縮・コスト低減を目指す流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ユーザーの省エネ・コンパクト化ニーズが増えたことは書かれるが、競争優位の定量的な裏付けや市場分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    設計に時間がかかる課題を認識し、3次元CAD導入で納期短縮やコスト低減が実現したと具体的な効果を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    納期短縮やコスト低減は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。

  • 事業を進める体制4

    設計技術者2名を選び講習を受けさせ、3次元CAD専任とした体制が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ニーズ(省スペース・小型化)と安全率のジレンマは書かれるが、選ばれる理由の整理は間接的。

  • 事業化までの道筋3

    新旧の経験値を融合する方針や弊害への対処が書かれるが、スケジュールや遂行方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型油圧プレス機を一品ごとに受注生産する分野で、フルオーダーメード化している点はうかがえるが高付加価値の水準は数値で示されない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    自動車メーカーへの納入や地域雇用への言及はあるが、国が補助する積極的な波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    補助事業で3次元CADと解析ソフトを導入し、納期短縮やコスト低減の効果が示されるが、費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CADと構造解析の自動化を導入し、干渉チェックや設計変更の即時反映を実現したと書かれる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大阪府枚方市の本社で創業から続く事業とあるが、地域の特性を活かした付加価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

経験に基づくデータと新システムを融合し、柔軟なものづくりを進めようとしている。

事業者の声

「効果は思っていた以上で、直接利点を感じた設計者5名全員が使えるようになった」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。