ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

電子回路実装基板用プリンティングロボットの試作開発

株式会社ヌマタ

成果印字対象基板との距離 10mm→30mm

この事例のポイント

  • 中堅・中小EMSでは、高価なレーザーマーカーなどの導入が難しく、人手によるゴム印やラベル貼りでシリアルナンバーを印字しており、困りごととなっていた。
  • インクジェット式工業用プリンター、XYテーブル、独自の制御システムで構成する電子回路実装基板用プリンティングロボットを開発した。
  • 印字対象基板との距離 10mm→30mm。中堅・中小EMSが導入しやすい、レーザーマーカーの半額以下の価格のプリンティングロボットを開発し、自動化・省人化に貢献…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヌマタ
所在地大阪府 大阪市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野機械制御
従業員数82人
資本金6億円
設立1939年

事業の背景

「ヌマタ」はメカトロ・エレクトロニクス専門商社として、安川電機製品を中心に産業用ロボットなどを販売し、ものづくりも手がける。プリント基板の組立は(株)テクノシンセイが担っている。中堅・中小EMSの設備投資は、製造原価削減などに結びつく装置の導入や更新が優先事項となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力中堅・中小EMSでは、高価なレーザーマーカーなどの導入が難しく、人手によるゴム印やラベル貼りでシリアルナンバーを印字しており、困りごととなっていた。
  • コスト・採算(株)テクノシンセイの生産集約・改善の時期に、プリント基板に直接印字できるインクジェットプリンターの導入を検討したが、既存のプリンターヘッドやモーター制御の仕組みを用いた自作の印字システムが必要だった。

やったこと

インクジェット式工業用プリンター、XYテーブル、独自の制御システムで構成する電子回路実装基板用プリンティングロボットを開発した。印字対象プリント基板の距離はプロトタイプでは10mmだったが、開発品は30mmの高さからでも印字でき、高さのある電子部品を実装した後の基板にも印字可能にした。XYテーブルの印字可能範囲は縦280mm×横280mmで、印字位置精度は±0.1mmである。テスト動作モード時にレーザーポインターで印字位置を確認でき、実際の印字は一瞬で行う。ベースプログラムの作成が不要で、プログラム未経験者でもモニター上で操作画面を構築できるよう、プログラマブル表示器ジュエル2シリーズやジュエル3シリーズも展開した。

その他電子回路実装基板用プリンティングロボット
その他インクジェット式工業用プリンター
その他XYテーブル
ソフト独自の制御システム

新しい製品・サービス:電子回路実装基板用プリンティングロボット(ジュエル1シリーズ(J1))

事業の効果

  • 印字対象基板との距離 10mm→30mm

中堅・中小EMSが導入しやすい、レーザーマーカーの半額以下の価格のプリンティングロボットを開発し、自動化・省人化に貢献できるようになった。印字対象基板の高さへの対応範囲を広げ、電子部品実装後の基板にも印字できるようにした。平成30年度に年間40台の販売を目指しており、新たな事業拡大が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来のゴム印やラベル貼りから自社開発の印字システムへ移行した経緯が読み取れ、過去の取組との連続性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手EMSのレーザーマーカー導入が難しい中堅・中小EMSという市場ニーズを把握し、半額以下の価格とスタンドアローン型を強みとしている。

  • 課題の認識と解決4

    ゴム印やラベル貼りの困りごとを課題として認識し、平成30年度に年間40台の販売を目指す具体的な計画が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    年間40台の販売目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を評価する材料は限定的である。

  • 事業を進める体制3

    商社とものづくり部門を組み合わせた体制や、グループ会社テクノシンセイとの連携は読み取れるが、事務処理や人材配置の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    中堅・中小EMSが導入しやすい価格と操作性、複数ラインへの対応が顧客ターゲットとして明確に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    平成27年秋の提案開始、平成28年のデモ、平成30年度の販売目標など時系列の進め方が示されているが、課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    業界では珍しいスタンドアローン型のプリンティングロボットで、レーザーマーカーの半額以下という高水準の差別化が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    中堅・中小EMSの自動化・省人化に貢献する点はうかがえるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    レーザーマーカーの半額以下の価格など費用面の優位性はうかがえるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    インクジェットによるプリント基板への印字とスタンドアローン化で中堅・中小EMSのイノベーションに寄与し得る点が読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電子回路実装や産業用ロボットの分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及2

    大阪市の南港事業所を拠点とする点は書かれているが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は限定的である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成30年度に年間40台の販売を目指すとともに、同ロボット向けに開発した制御ボードなどの外販展開も進める。

  • 目標:平成30年度に年間40台の販売を目指す。

事業者の声

事業内容の要約は、取り扱い製品をベースに付加価値を載せてお客様のお困りごとを解決する製品提案を行い、社会に貢献したいと考えております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。